紙面を見ながら見出しやレイアウトについて話し合う高校生たち=8月12日、福井県福井市の福井新聞社

 福井県内の高校生が取材から編集までに挑戦し、紙面の出来栄えを競う「新聞版ハッカソン」第2シリーズの最終回が8月12日、福井新聞社で行われた。5校42人が参加し、整理記者との協働作業で地域の魅力を伝える意欲的な紙面を完成させた。高校生からは、自分たちのアイデアを“形”にしていく制作工程に「達成感を味わえた」との声が上がった。

 ハッカソンは、福井新聞社の創刊120周年記念として、高校生と連携して多彩な企画に挑戦する「若者2・0プロジェクト」の一環で、第1シリーズを4~6月に実施。第2シリーズは武生商業、武生東、北陸、武生、藤島の生徒が7月の講座で取材の基本を学び、7チームに分かれて▽隠れ家的お店▽丹南のグルメ▽今庄の活性化▽福井の伝統工芸に携わる外国人―といったテーマを設定。チームごとに取材や原稿執筆に取り組んだ。

 最終日は紙面制作のポイントを学んだ後、原稿からキーワードを書き出し、「どうすれば伝わるか」頭をひねりながら見出しを議論した。全体の紙面イメージをはじめ、写真の位置、色遣いなどでもアイデアを出し合い、整理記者と1ページの紙面を組み上げた。見出しについては、短い言葉で分かりやすく表現しようと、締め切りぎりぎりまで“激論”する姿も見られた。

 締めくくりは発表会。9人編成の武生東チームは「県外に出た若者が福井に戻らない理由」をテーマに、越前市内4高224人にアンケートを実施し、「県外に出る」との回答は71%で、うち「戻る」は28%にとどまる現状を示した。自治体の担当課にも取材し、それを基に座談会を行って、どうすれば福井の良さが若者に届くかを話し合ったと説明した。

 武生中央公園の魅力を探った武生商業チームは、手描きのマップをアクセントに、見出しに「いこっさ」と福井弁を使うことで「読者に親近感を持ってもらいたかった」と振り返った。

 「河和田がつなぐ心と技」との大見出しで、世代を超えた憩いの場や伝統産業を取材した武生東チーム。2年の岩﨑叶音さんは「チーム内の異なる意見をすり合わせることは大変だったけれど、完成した紙面は予想以上。すごく達成感があります」と話していた。

 発表後は、紙面を貼り出して高校生による投票を行い、新聞社側も▽テーマ設定▽記事・写真の完成度▽紙面レイアウト・見出し―などを審査した。

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