おへそがポコンと膨らんで出てくる「臍ヘルニア」(イラスト・小林孝文)

 ヘルニアとは、内臓の一部(主に腸)が皮膚におおわれたまま外に飛び出た状態を指します。小児で多いヘルニアは、足のつけ根の部分や、男の子では陰のうが膨らんで気付くことが多い「そけいヘルニア」と、生後1カ月ごろからおへそがポコンと膨らんで出てくる「臍ヘルニア」です。

 ■「そけい」なら早め受診を

 「そけいヘルニア」は俗に「脱腸」と言われます。腫れた部分を手で押さえると腸がおなかの中に戻りますが、泣いたりおなかに力をいれたりするとまた出てきます。いずれ手術が必要となるので早めの外科受診をおすすめします。

 膨らみを押さえても戻らない状態を嵌頓(かんとん)といい、緊急手術が必要です。痛がって泣いたり、嘔吐(おうと)したりして陰のうが赤くはれあがる場合には、嵌頓の可能性があります。急いで病院を受診しましょう。

 ■「へそ」ほとんど自然に治る

 「臍ヘルニア」は触れると柔らかく、泣くと大きく飛び出てきます。ほとんどがおなかの筋肉が発育してくる1歳までに自然に治ります。出てきたへそをガーゼで押さえる治療を行うこともあります。

 1歳を過ぎても治らない場合は一度受診しましょう。まれですが、臍ヘルニアでも嵌頓が起こる場合があります。泣き続け嘔吐し、へそが赤く腫れあがった場合は、急いで病院を受診しましょう。(小坂拓也/福井県小児科医会)

関連記事