小規模噴火が発生した浅間山=8月8日午前7時6分、群馬県嬬恋村

 浅間山で8月25日7時半ごろ、小規模な噴火が発生した。山頂火口から約2キロの範囲では、噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒が必要となった。軽井沢町のホームページによると同日午後8時45分現在、峰の茶屋、鬼押ハイウェイでは降灰は確認されておらず、交通機関に影響はない。気象庁によると、今後大きな噴火に至るという兆候はないという。

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 浅間山で小規模噴火が発生し噴火警戒レベルが3(入山規制)に引き上げられたことを受け、麓の群馬、長野両県は8月8日、それぞれ対策会議を開き、同日朝の段階でけが人や建物への被害がないことを確認した。群馬県嬬恋村と長野原町で降灰が確認された。

⇒気象庁が警戒を呼び掛けている範囲

 長野県によると、浅間山の登山口は全て封鎖し立ち入りを規制。過去の噴火の溶岩が広がる観光地「鬼押出し園」周辺を通り、長野と群馬を結ぶ「鬼押ハイウェー」が一時通行止めになった。

 気象庁は山頂火口から約4キロの範囲で大きな噴石などに警戒するよう呼び掛けた。地元自治体は、これまで火口から約500メートルだった立ち入り規制の範囲を約4キロに広げた。

 群馬県によると、嬬恋村のキャンプ場の客21人と村民ら4人が避難。長野県小諸市によると、火口から約2・3キロの登山客向け休憩施設「火山館」に非常勤職員1人が常駐しているが、無事を確認した。

 噴火警戒レベル3の対象自治体は群馬県が嬬恋村、長野県は小諸市、軽井沢町、御代田町。夏休みシーズンで軽井沢町などの観光地は多くの人が訪れており、両県は安全管理を徹底し適切な情報提供に努める考えだ。

 噴火は7日午後10時8分ごろに発生し、噴煙の高さは火口から1800メートルを超えた。気象庁によると、噴火は2015年6月以来。

 ■避難所で市や明かしたキャンプ客も

 浅間山噴火で、火口から4キロ圏内にある群馬県嬬恋村のキャンプ場や別荘に滞在していた人々は、近くの同県長野原町の北軽井沢住民センターに避難。会議室の床に毛布を敷いて一夜を明かし、8日朝には「無事に避難できて良かった」と帰途に就いた。登山を断念する人もいた。

 東京都世田谷区の主婦(40)は、家族でキャンプ中だった。7日午後10時ごろ、浅間山から黒煙が上がっていることに気付き、テントを片付けて慌てて避難した。「火山灰が降ると、子どもたちの表情が見る見るうちにこわばった。怖い思いをしたと思う」と振り返った。別の避難者によると、ざらざらとした砂のような灰が降り、目や喉に入ると痛かったという。

 浅間山に登るため長野県小諸市の「天狗温泉 浅間山荘」に宿泊していた埼玉県所沢市の男性(66)は「友人2人と1カ月前から準備をしてきた。午前6時に山頂に向け出発する予定だったが、噴火警戒レベルが3になったので諦めた」と残念そうだった。

 小諸市の「高峰高原ホテル」では、噴火当時50人前後の宿泊客がいたが、混乱はなかったという。支配人の男性(30)は「登山客のキャンセルが出始めている。周辺に火山灰は降っていないようだが、他の地域でも被害がないことを願っている」と話した。

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