古道復元に向け、木材を運ぶ足羽高校野球部員=8月2日、福井県福井市冬野町

 住民と球児が力を合わせて古道再現―。福井県福井市の清明地区と社南地区が2016年12月から取り組んでいる「古街道復元プロジェクト」に、同市の県立足羽高校野球部が協力した。両地区にまたがる標高202メートルの城山の山頂まで、階段整備に使うくいなど計140本を約1時間半かけて運搬。プロジェクト担当者は「会員の高齢化が進んでおり、本当に助かった」と感謝した。年内に念願の開通が実現する予定。

 プロジェクトは清明公民館の川口英雄館長(76)が現在の両地区の間に、平安時代に造られた古い道があったことを知り企画した。歴史遺産を生かし地域活性化につなげようと、清明地区壮年グループ「平清会」と社南地区壮年会連絡協議会が連携。古街道を「合谷(ごうだに)ルート」とし、南江守町から南方へ約1・5キロの山頂へ続く道として整備を始めた。

 月に2度、会員40人程度が作業し、約2年で8割が完成した。しかし残りの山頂近くは急勾配なため階段を整備することになり、総重量約220キロのくい100本と横木40本が必要になった。

 現場の山頂までは別ルートで1・2キロ、途中急な坂もある。「会員は高齢化しており実現は困難。どうにかならないか」と川口館長が近くの足羽高に相談したところ、今村真人教頭(58)は「地域と連携するのが地域の学校。ぜひ手伝わせてほしい」と快諾。8月2日に同校野球部員17人とプロジェクトの10人が参加し、木材を担いで山頂へ向かった。

 高校生たちは息を切らしながら木材を全て運び終えると、山頂ですがすがしそうに汗をぬぐった。林真也主将は「下半身のいいトレーニングになった。いろんな人に支えられて野球ができているので、またいつでも協力したい」と笑顔で話していた。川口館長は「暑い中、本当に頑張ってくれた」とねぎらい、感謝状を手渡した。

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