【越山若水】マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏が運営する財団が面白い調査を行っている。その名も「世界の殺し屋の動物たち」。1年間に人間の命を奪った数を動物ごとに比較したものだ▼世界保健機関(WHO)などのデータを基に算出したようだが、さて最も怖くて要注意の動物は何だろう。2016年版を見ると、蚊が推定83万人でダントツの1位。ランク上位に入ったヘビの6万人、ハエやブユなど吸血昆虫の2万4200人より群を抜いて多い▼危険とされるサソリやツェツェバエが3500人。猛獣の代表ライオンでさえ100人、トラも50人程度だ。「殺し屋」のイメージが強いサメはわずか6人にすぎない。マラリアやデング熱、ジカ熱などの感染症を媒介する蚊こそが“真の殺し屋”ということになる▼さて夏休みである。出国管理統計によれば、海外旅行のピークは3月と8月。中でも8月が最多で、2018年は200万人を超えた。旅立つ前に訪問国で流行している感染症をチェックし、必要ならば予防接種をしたり、万一の場合の対処法も頭に入れておきたい▼そうそう、最後にもう一つ大事なことを伝えておく。殺し屋ナンバーワンの蚊に続く2番手は、何を隠そう、われわれ人間である。無差別テロや民族衝突、虐殺などで年間58万人を死に追いやっている。治安情報には細心の注意、そして良い旅を。

関連記事