産後のお母さんの心と体 イラスト・小林孝文

 赤ちゃんを出産したママは、この上ない幸せでいっぱいでしょう。でも、出産の前後で母体のホルモンバランスが激変して脳が不安定な状態になり、イライラを感じやすくなると言われています。

■イライラ、攻撃性高まる

 妊娠の維持に必要なホルモン「エストロゲン」が産後急に低下することで不安や孤独を感じやすくなり、誰かと一緒に子育てをしたい気持ちが高まります。母乳を出すホルモン「オキシトシン」が多くなると、赤ちゃんやパートナーへの愛情を感じたり、幸福感が増し苦痛を和らげたりする一方で、イライラや攻撃性も高まることが近年分かってきました。

 出産・子育ては太古から続く原始的な営み。ホルモンの働きをみると、現在のようにママが1人で24時間赤ちゃんのお世話をすることは、実はヒトの本能に反することがわかりますね。

■自然な反応と受け止めて

 ママにとって一番の味方であるパパにイライラの矛先が向きやすいのは、赤ちゃんを守り育てていくための自然な反応かもしれません。ママもパパも、つらく感じるときは「これは産後の脳の働きなんだ」と思い出してください。ママは自分をねぎらい、パパはママと赤ちゃんを大きな愛情で見守りサポートできるようになるのではないでしょうか。

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 ママがゆったりと安心していることは、何より大切な赤ちゃんと家族の幸せの根っこになりますよ。(田口律代/福井県小児科医会)
 

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