農水省の新井ゆたか消費・安全局長(左から2人目)と面会する福井県の杉本達治知事=7月30日、福井県庁

 福井県越前市の養豚場で豚コレラが発生したことを受け、福井県の杉本達治知事は7月30日、感染拡大を防ぐため豚へのワクチン接種を認めるよう国に要望した。県は同日夜も養豚場で飼育されていた豚309頭の殺処分を継続し、午後10時半ごろに終えた。引き続き処分した豚を敷地内に埋める作業や豚舎の消毒などを進め、8月1日朝までに防疫措置を完了させる見通し。

 ⇒ワクチン接種に温度差(D刊)

 杉本知事は県庁で農林水産省の新井ゆたか消費・安全局長と面会、緊急要望書を手渡し「早期終息に向けて尽力してほしい」と述べた。会談は冒頭を除き非公開で行われ、県によると、新井局長は国の定める衛生管理対策の徹底を求めた上で、ワクチン接種については現段階で検討していないと説明したという。

 要望書ではこのほか、一刻も早い豚コレラの終息を図ることや、発生した養豚農家の経営再建に対する最大限の支援などを要請した。

 殺処分は29日午後8時すぎから、県職員ら延べ180人が夜通しで作業に当たった。熱中症予防のため30日午前7時に中断、午後8時すぎから再開した。

 また、県は感染拡大を防ぐため、養豚場の周辺などに消毒ポイントを4カ所設け、畜産関係車両の消毒を行った。

 越前市の養豚場では28日朝に死んだ豚が見つかり、県と国が検査した結果、豚コレラの感染が確認された。30日時点で福井県内の他の6施設で飼育している豚約2300頭の異常は報告されていない。豚コレラは人には感染せず、感染した豚を食べても人体に影響はない。

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