並行在来線を運営する第三セクターについて、8月の準備会社設立などを決めた対策協議会=7月26日、福井県福井市の県国際交流会館

 2023年春の北陸新幹線敦賀開業後、JRから経営分離される並行在来線(現JR北陸線)の福井県内区間を運営する第三セクター準備会社が8月13日に設立されることになった。発起人総代を務める杉本達治・福井県知事が7月26日、福井市内で開かれた準備会社の発起人会後、明らかにした。非公開の会合で役員13人が決まり、元県新幹線・地域鉄道対策監の西村利光氏(60)が社長に就く見通しとなったことも説明した。

 この日はまず、県や沿線の福井、あわら、坂井、鯖江、越前、敦賀の6市、南越前町でつくる対策協議会が福井市の県国際交流会館で開かれ、準備会社設立を従来計画から約1年早めて8月とすることを正式に決めた。

 引き続き、杉本知事や沿線7市町の首長らによる発起人会が非公開であった。杉本知事の説明などによると、8月9日に設立時取締役会を開いた上で、13日に登記するスケジュールを確認した。

 社名は21年夏の本格会社移行まで「県並行在来線準備株式会社」とし、本社は当面県庁内に置くことにした。社員採用などに充てる1次出資の5億円は、県が3億5千万円、沿線7市町で1億円、福井銀行と北陸電力の民間2社が2500万円ずつ負担することで正式に合意した。

 役員選出では杉本知事や西村氏、沿線市町の首長ら12人が取締役に就き、岩壁明美県会計管理者が監査役となった。県によると、9日の設立時取締役会で社長に西村氏、代表権のない会長に杉本知事が就任する見通し。発起人会で県側が社長人事などの見通しを説明したところ、出席者から異論はなかった。西村氏以外は非常勤になるという。

 杉本知事は記者団に対し、約1年前倒しで準備会社を設立するに当たり「厳しい採用環境の中で早く優秀な人材を確保し、運営スタートから安全で安定した運行ができるようにしたい。三セクは赤字が見込まれるので、縮小するための工夫も考えていきたい」と強調。社長人事については「先行事例では県特別職が兼務する場合もあるが、三セクには相当力を入れていかないといけない。真剣に取り組むために専任の社長を置きたい」と述べた。

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