【越山若水】日本は今、第2次キャンプブームだという。人気のキャンプ場は早々に予約で埋まってしまう。その理由の一つが大都市圏の人口集中に伴い、自然を求める人たちが増えたためらしい▼キャンプ場での楽しみに「BBQ(バーベキュー)」がある。肉や野菜、魚介類を裸火でじっくりと焼き上げるアウトドア料理だ。いかにもアメリカ的で、豪快かつ野趣に満ちている。というのも、このスタイルは西部フロンティア開拓によって定着した歴史がある▼名前の由来は、西インド諸島で現地のインディオが肉を焼くときに使っていた木の棒。これがスペイン語の「バルバコア(丸焼き)」に転化したという。ウェブスター辞典によると、1733年に印刷物で初めて登場した(東理夫著「アメリカは食べる。」作品社)▼アメリカ人のBBQ好きは信仰と深い関係がある。1730年代に始まったキリスト教復興運動で教会内、屋外テント、川辺の野外集会でこの大集団調理法を実践した。キャンプミーティングには熱心な信者が集い、持ち寄った食材を焼いてバーベキューを楽しんだ▼比較的手軽に調理ができて、家族や仲間と団欒(だんらん)し一体感を高めるのがBBQというわけだ。夏休みが始まった。アウトドアを満喫できる自然の遊び場は、都会より田舎の方が断然恵まれている。思い立ったら吉日、キャンプとBBQの季節である。

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