事業所が所有する井戸。福井県勝山市は基準を超えるポンプを使う井戸の届け出制度を9月に始める=7月24日、同市旭町1丁目

 2018年の大雪で融雪などの水使用により地下水位が著しく下がり、給水制限を行った福井県勝山市は市内全域で井戸の届け出制度を9月に始める。条例で定めた基準を超える大きさのポンプを使う井戸が対象。所有する市民、事業者などに届け出を義務づけた。融雪など地下水の利用実態を把握するのが目的で、地下水利用に関する市民アンケートも併せて行う。

⇒2018年の福井豪雪を振り返る

 勝山市内の水道水源は、ほとんどが地下水。18年1、2月に大雪で融雪などの水使用が増え、市内の一部地域で約1カ月間、給水制限や断水が続いた。これを受け、市は同年秋、水道水源保護審議会を設置。水道水の安定供給と地下水保全の方策について、規制検討も含め協議している。

 審議会の中間答申を受け、市は6月、水道水源保護条例を改正。吐き出し口の内径が4センチを超えるポンプを使っている井戸について届け出を義務づけた。周知期間を経て9月に施行される。

 井戸を所有する市民、事業所などは主に位置、構造、性能、用途を10月30日までに届け出る。その後は井戸の新設、変更、廃止の場合も届け出が必要になる。

 市民アンケートは市内の全戸、全事業者を対象に実施。▽住宅など敷地内の井戸の有無▽井戸からくみ上げた地下水の用途▽消雪の散水タイミング―などを質問する。

 アンケート用紙は8月上旬、市内全戸(アパート、マンションは除く)に区長を通じて届け出用の書類と一緒に配布。事業所などには郵送する。回答は10月30日までに返送する。

 市上下水道課の担当者は「アンケート結果は、審議会で地下水の安定した利活用を図る方策を検討するための資料になる。市民の共有財産であり、限りある地下水の大切さについて意識を高める機会になれば」と話している。

 問い合わせは同課=電話0779(88)8109。

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