フォロワー11万人超え 人気レイヤーのないるさん (C)oricon ME inc.

 数あるサブカルコンテンツと並び、今や日本を代表するポップカルチャーの一角として、海外からも注目されているコスプレ。その魅力は、ウィッグや衣装を用意して好きなキャラクターになりきり、作品の世界観に没入できるところにあるという。今回は、フォロワー11万人超えの人気コスプレイヤー・ないるさんにインタビューを実施。ふだんはOLとしてバリバリ働いているという彼女に、人気の秘訣や、コスプレ活動に対するリアルな本音を語ってもらった。

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■大学生活をエンジョイしていたら、コスプレイヤーにはなっていなかった
――コスプレを始めたきっかけは?

【ないる】初めて挑戦したのは高校生のときですね。そのころはハマるというより、アニメに興味があったから試しにやってみた…という感覚でした。うちにこもるより、外に出て遊ぶ方が好きで。自分で言うのも何ですが、わりとリア充で、アクティブに高校生活を楽しんでいました。

――そんなないるさんが、本格的にコスプレにのめり込んだ理由とは?

【ないる】女子大に進学したんですけど、周りにはアイドルや海外ドラマが好きな子が多かったんです。私はマンガやアニメについて話したかったので、話の合う友だちがほとんどいなくて(笑)。暇な時間に「ひさしぶりにコスプレしてみるか」と思いたち、コミケなどのイベントに参加するようになりました。服飾系の大学だったので、衣装制作の知識もどんどん増えていたので、コスプレに取り組むには良い環境でしたね。

――もし大学生活をもっとエンジョイできていたら、コスプレイヤーにはなっていなかったかもしれないですね。ちなみに現在は、どのようなお仕事をされているのでしょう?

【ないる】昼間はふつうにOLをしています。コスプレ活動もしたかったので両立するために、ある程度休みの融通の利く仕事をしています。

――コスプレで得た知識や経験で、仕事に役立っていることはありますか?

【ないる】マンガやアニメを取り扱う場面もある職場なので、趣味で得た知識をそのまま活かせているところがあります。天職かもしれないですね。

■定期的な収入の得られる仕事は必須「仕事や生活に関しては地に足をつけて考えています」

――就職活動中、コスプレ1本で生計を立てよう…という考えはありましたか?

【ないる】日々の暮らしや衣装製作にかかる費用も考えると、ある程度は定期的な収入がないと厳しいので。当時の私の知名度では、コスプレ1本でやっていくという選択肢はなかったですね。

――人気レイヤーとなった今なら、それも可能なのでは?

【ないる】とはいえ、コスプレ活動はずっと続けられるとは限らないですからね。仕事や生活に関しては地に足をつけて考えています。将来の夢はお嫁さんなんですけど、同年代の方と結婚したら、だいたい年収はこれくらいで。そうなると、私も働かないと子どもは養えないな……とか、つねにシミュレーションしています(笑)。

――ご家族は、コスプレ活動についてどういった反応ですか?

【ないる】以前は「好きなようにやればいい」と言ってくれていたんですけど、最近は実家に帰るたびに、「いつまで続けるの?」「いつ結婚するの?」と言われます。30歳までには、結婚したいなぁって思っていますけど……あるあるだと思うんですけど、この年齢はちょっとずつ上がっています(笑)。

――これまでのコスプレ活動を振り返ってみて、失敗談はありますか?

【ないる】SNSでもリアルなイベントでも、ルールを守らない人には、けっこうきつめに言ってしまうところがあって。毎回、後になって「もう少しやさしい口調で話せばよかったな」と反省するんですけど、煽られるとすぐ反応しちゃうんですよ。レイヤーの友だちからも「そういうときは、やさしく諭さないとダメだよ」とよく言われます。

――リアルイベントで、応対に困ってしまったことってありますか?

【ないる】コミケにはサークルで参加して、写真集などを販売しているんですけど、ありがたいことに毎回、大勢の方が列を作って並んでくださるんです。でもたまに、10分くらいおしゃべりだけして帰られる方もいらっしゃって。いろんなサークルを回りたいのに、時間を割いてまで、私のところに並んでくださった皆さんに申し訳ないので、そういうときは手短に済ませていただけると助かります。もちろん、おしゃべりだけでなく、写真集も買っていただけると嬉しいんですけどね(笑)。

■大好きなアニメと漫画、そして服作りが揃った“コスプレ”「私が最高に輝ける場所」

――いまやフォロワー数11万人超えの超人気コスプレイヤーですが、ご自身の人気の理由を、どのように分析されていますか?

【ないる】有名なレイヤーさんって、ほぼ全員、「このコスプレをしたことで一気に知名度が上がった」というコスプレがあるんですけど、私の場合、どんなに掘り下げても、それが見当たらないんですよ。知らないうちに、いつの間にか増えていた……という感じです。それで、自分なりに考えた結果、「フォロワーさんたちが私を応援するために、個々で複数のアカウントを買っているんじゃないか?」という説に行きついたんですけど、友だちからは「さすがにそれはない」と言われました(笑)。

――自虐的な仮説ですね(笑)。続けてお聞きしたいのですが、ないるさんにとって、コスプレイヤー“ないる”とはどのような存在ですか?

【ないる】私の場合、コスプレイヤーとして人前に出るときも自然体でいるので、ふだんの自分と変わらないですね。でもたまに、客観的な視点になって「11万人ものフォロワーさんから応援されている、ないるって何者なんだ⁉」と、自分でもよく分からなくなるときがあって。どちらも私なんですけど、自分とはかけ離れた存在のように感じるときもあって、何とも表現しにくい不思議な関係ですね。

――では、ないるさんにとってコスプレとは?

【ないる】“コスプレをしているとき=自分がいちばん輝ける場所”という感覚です。大好きなアニメと漫画、服作りが揃っているなんてこれ以上ないくらい、私に合っていると思います。また、ふつうに生活しているだけでは、こんなにも大勢の方と知り合うことなんて、まずないですからね。コスプレを始めたころは、まさか私にフォロワーさんがついてくださるなんて想像もできなかったし、多くの方に応援していただける、いまの環境も本当にありがたく思っています。やっぱりコスプレは最高に楽しい“趣味”ですね。

取材・文=ソムタム田井

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