ジビエ料理を扱う飲食店で冷凍保存されているシシ肉=7月8日、福井県福井市大町の洋食居酒屋「華むら」

 福井県内のシシ肉料理店などは冬場にとれた野生イノシシを提供しているが、大野市や越前市でイノシシが豚コレラに感染していたことを受け、「猟期(11月1日~3月15日)までには何とか収まってほしい」と影響の長期化を危ぐする声が上がった。

 越前市安養寺町のシシ肉料理専門店「しし家」は、同市白山地区で冬の猟期にとれた1年分のシシ肉をストックしており、当面の営業に支障はないという。ストックがなくなった後の対応は未定だが、女性スタッフは「(感染したイノシシを食べても)人体に影響はないといっても、お客さんは嫌がるだろうし、店としても出せない。これ以上感染が拡大しないように対策をしっかりして」と訴えた。

 越前町下糸生野田の魚竹別館牡丹(ぼたん)も冬場、地元などでとれたイノシシを真空冷凍し、1年を通して提供している。店の主人、竹原幸長さんは「豚コレラが広がるほど、風評被害が心配。(ぼたん鍋のシーズンである)冬場までには収束してほしい」と不安を口にした。福井市殿下地区のハンターらでつくる「ふくいウエストサイドジビエの会」の渡辺高義代表は「豚コレラは嶺北ではまん延しているかもしれない。11月の猟期までには何とか収束してもらわないと困る」と話した。

 ⇒福井県内の豚コレラ感染状況や対策詳しく

 ジビエ料理を扱う福井市大町の日本料理店「伊呂波」と系列店の洋食居酒屋「華むら」は、冬場に主に嶺南からシシ肉を仕入れている。運営会社の山口博通顧問(66)は「イノシシの需要はごく限られているし、一般消費者にとってはブタへの影響の方が心配すべきだろう」と話す。ただ、最初に見つかった大野市から県内他地域に感染が広がるルートは複数考えられるとし、「まん延する可能性はある。食い止めてほしい」と対策を求めた。

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