福井大学教育学部附属義務教育学校

ゆるパブメンバーのやっさんこと安田昌平と申します。先日、「福井の子ども会」などをテーマにしたトークイベントで、子ども会の活動から取り残されている子どもたちのことが話題になりました。その子どもたちとは福井大学教育学部附属義務教育学校に通学する子どもたち。同学校に入っても子ども会に入ることは可能ですが、あまり入らないのが実情のようです。彼らは入学試験を受けて、学区を飛び越えて入学します。何を隠そう僕自身もその一人でした。そこで今回のゆるパブコラムでは僕自身の体験に限定されるのですが、福井大学教育学部附属義務教育学校のことをお話しいたしますねー!

附属小学校。僕が通学していた当時は福井大学教育学部附属小学校と呼ばれていました。教育学部の附属機関なので、思い返しても他の小学校とは違った特色ある教育が行われていた記憶があります。

僕が附属小学校に入学したのはそれはもちろん親に促されたからなのですが、僕自身は「近所の仲良いお兄ちゃんが行ってるし楽しそー」くらいの軽い気持ちで受験しました。でも親が通わせていた幼稚園は、実は附属小に進学するならここ!的な幼稚園だったのです。実は数年前からしっかりと伏線が張られていたんですね。

で、附属に入学させたかった親の思惑はなんだったのか?いやー、それは一流企業で働くため、良い大学に入るため、そのために県内の進学校に進学させたかったから! 親ですもん! 子どもに苦労をさせたくないんですよ。その気持ちは自分が親になってよく分かります。

おかげさまで素晴らしい環境で勉強することが出来ました。特に印象に残っているのが遠足!山に出かけて道無き道を少人数の班構成でオリエンテーリングをするのです。判断力、協調性、色々な要素が要求される遠足を超えた遠足でした。

でもそれだけ素晴らしい環境だったと自覚しているのに僕の子どもたちに対しては、積極的には附属小への進学は勧める気持ちにはなりませんでした。

それはなぜか?

色々とその理由を考えたんです。先ほどの地域の子ども会に参加できないというのもその理由の一つです。僕自身地区の運動会に参加したこともありませんし、一度だけ強制的に地元の子ども相撲大会に参加したのですが、他の子どもの「誰だ?あいつ?」という視線に耐えられず、一度も相撲の取り組みをすることなく勝手に逃げ帰りました。

でも最大の理由は(子どもを)レールに乗せてしまうのではないか?という恐れがあったから。

僕は附属小に入学しそのまま附属中へ、そして高校は親の期待に応え高志高校へ進学、地方の公立大学に行きUターンして地元の東証一部上場企業に就職するという人生を歩みます。でもある時ふと思ったのです。「自分は誰かの期待に応えるように、生きているのではないか?」と。

いや違う。「自分は親に否定されないような生き方を、知らず知らずのうちに選択していたのではないか?」と。

ゆるパブリックには鯖江市の「ゆるい移住」事業をきっかけに福井に移住したメンバーもおります。彼らは間違いなく自分の選択で「ゆるい移住」に参加していました。でももし僕が同様の立場だったとして同様の選択ができたかというとおそらく出来なかったでしょう。「お前バカか?」と親に諭されますから(笑)

今、僕の二人の子どもは公立の小学校に通っています。

彼らのおかげでようやく僕は、地区の運動会や子ども会行事に参加することが出来ました。子どもの父親という立場で。そして彼らの話す学校の様子はとても新鮮です。でも時にギョッとする事もあります。例えば 「○○さんはお風呂はいってないからいつも臭い」「(新しく赴任した)先生に『こんなに行儀の悪いクラスは初めてです』って言われた」とか。 附属小学校ではそういうネグレクトが起きている可能性のある家庭や、学級崩壊のような現象は少なくとも僕の周りではありませんでした。 「だから附属小学校に入学させる」と考える親も入れば、あらゆる家庭環境の子どもたちと交わる原体験を重視する親もいるでしょう。

「子どもの可能性」というものは無限大ではありません。でもベクトルを間違えなければ、その子どもの可能性を無限大に発揮できるかも?とは思います。「孟母三遷」の故事がありますけど、あれ孟子自身の教育者になりたいというベクトルが一致したから良かったものの、本当は呂不韋のような大商人になりたかったかも知れないし、あるいは宗教家の方がさらに偉大な成果を残したかも知れません。

あれ?僕は今回附属小学校の自身の様子をお伝えするのでしたっけ?まぁそんな30年も昔の話ですし、今の状況とは大きく離れているでしょうから割愛ということで。

10年前にスマホ1台でなんでも出来る時代をほとんどの人間が想像していなかったように、これから先の技術革新とそれに伴うライフスタイルの変容、パラダイムシフトは想像がつきません。これからは一流大学から一流企業の就職というかつての勝ち組は勝ち組ではいられないかもしれません。「変化に対応できる人材教育を!」と声高に叫ぶのは簡単ですが、全ての人間がその能力の差により対応力を持てるわけでもありません。ではどうすれば幸せを感じながら、裏を返し不満を少しでも減らして生きていくことができるのか?それは選び取る能力ではないかと思います。親はレールを引いてしまうのではなく、選択肢の提供に徹する。

親には感謝する反面、レールから降りなかった自分を後悔することがあります。
僕は親の引いたレールに乗って安逸に過ごしてしまった、と。

これまでゆるパブオフ会でも「教育」というテーマに、異なる切り口からアプローチしました。反響もとても大きかったそうです。そして僕が子どもだった頃と状況は変わり小学校受験はまだ附属小だけかと思いますが、中学校受験は選択肢が増えてきました。ますます子どもたちの選び取る能力の必要性を感じます。

そうだ!いつか「中学受験」でゆるパブオフ会開催してみたいですね。今回の僕のコラムへの異論反論もたーくさんあると思います。ぜひご意見をお持ちの方は、オフ会へのご参加、お待ち申し上げております。

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【ゆるパブコラム】福井の若者や学生、公務員、起業家、経営者、研究者などがゆるくつながり活動する一般社団法人ゆるパブリック(略称:ゆるパブ、2015年福井に設立)が、さまざまな視点から福井のまちの「パブリック」に迫ります。ゆるパブメンバーを中心に執筆中。

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