福井県警が押収し、2018年10月に公表した化粧品など万引の被害品の一部(県警提供)

 福井県内のドラッグストアで一度に化粧品100点以上を万引したとして逮捕、起訴されたベトナム国籍の男(23)が、「福井のドラッグストアは盗みやすい」と知人から聞いたことをきっかけに、県内で犯行を繰り返していたことが7月2日までに分かった。福井地裁の公判で検察側が明らかにした。盗品を換金してベトナム人3人で車を買い、無免許運転で県内に来ており、三重県で3人にけがを負わせるひき逃げ事件を起こしていたことも分かった。

 男は窃盗や道交法違反(ひき逃げ)などの罪に問われている兵庫県姫路市、無職の男(23)。起訴状によると、ベトナム人2人と共謀。2018年5~6月、敦賀、越前、福井の3市と南越前町のドラッグストア計5店舗で、化粧品など284点(販売価格約78万円)を盗んだとされる。

 被告人質問などによると、14年に技能実習生として来日する際、仲介業者に金を払うため父母に125万円を借金した。日本では月給9万円で「金に困り盗みを繰り返した」という。三重県や岐阜県で犯行に及ぶ中「福井は盗みやすい」と聞き車を購入。18年5月には三重県で男女3人に軽傷を負わせるひき逃げ事件も起こした。

 検察側は懲役4年を求刑。弁護側は借金を抱えて来日する実習生らの現状や、日本での低賃金が背景にあるとし、執行猶予付き判決を求めた。

関連記事