東村新一市長(左)に「福井市の運営は委ねられない」とする申し入れ書を読み上げる市会会派一真会の奥島光晴会長=7月1日、福井県の福井市役所

 福井県福井市の東村新一市長(66)は7月1日の市議会本会議で、任期満了に伴う12月の市長選に4選を目指して立候補する意思を表明した。これに対し、市議会最大会派の一真会をはじめ4会派は同日、東村市長に「令和時代の福井市の運営は委ねられない」とする申し入れ書を提出。市議会の3分の2強を占める4会派が東村市長の4選不支持を示したことで、市長選は「市長対市議会」の構図が浮き彫りになった。

 ⇒市議会に官僚擁立の動き(D刊)

 東村市長は、野嶋祐記議員(志政会)の一般質問に対し、今年4月の中核市移行と嶺北連携中枢都市圏の形成を「人口減少、人口流出に歯止めをかけ、激化する地域間競争に打ち勝つための大きなチャンス」とし、「12月の市長選で市民の支持をいただけるならば、今後も市民の支援、協力を得ながら一生懸命に努力したい」と述べた。

 表明後、一真会(11人)市民クラブ(4人)政友会(4人)公明党(3人)の4会派の会長と堀川秀樹議長(無所属)、池上優徳副議長(一真会)の6人が市長応接室で東村市長と面会した。一真会の奥島光晴会長が、東村市長に「大雪までは失政はなかったが、大雪で2017年度決算を赤字としたことは、財源確保を怠った思慮の浅い対応だった」と、昨年2月の大雪で財政赤字に陥った東村市長の市政運営を失政と批判。「財政再建計画により市民サービスの後退を一気に推し進め、市職員の給与も9カ月カットしており、市長は責任を痛感すべきだ」との申し入れ書を読み上げた。

 東村市長は日本大法学部卒。1975年に県職員となり、総務部企画幹を経て2006年4月、当時の坂川優市長に請われて副市長に就任。坂川市長が病気療養のため不在となった期間は市長職務代理者として市政全般を担った。

 坂川市長の辞任に伴い新人3人の争いとなった07年12月の市長選で、次点の前県議に約1万9千票差をつけ初当選。共産党候補者との一騎打ちとなった11年は約3万2千票の大差で再選した。15年の前回は元衆院議員を約2万2千票差で下し3選を果たした。

 12月の市長選で立候補の意思を公の場で表明したのは東村市長が初めてだが、ほかにも立候補を模索する動きがある。共産党も候補者擁立を検討している。

 ⇒対立の引き金は…(D刊)

 市長選は12月8日告示、15日投開票。

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