松本善明氏

 元共産党国対委員長で福井県越前市生まれの絵本画家、いわさきちひろさんの夫だった松本善明氏が6月24日午後10時13分、老衰のため埼玉県所沢市の病院で死去したことが分かった。93歳。大阪市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長男で絵本評論家、ちひろ美術館を創設した松本猛(たけし)氏。後日、お別れの会を開く予定。

 東大在学中に共産党に入党。1949年に福島県で列車が転覆し機関士ら3人が死亡した戦後最大の冤罪(えんざい)事件といわれる松川事件や、皇居前広場でデモ隊と警察が衝突した52年の「血のメーデー事件」などを弁護士として担当した。

 67年に衆院旧東京4区で初当選し、通算11期務めた。創価学会の言論出版妨害問題やロッキード事件などを国会で追及。72年から計約15年間国対委員長を務めた。幹部会委員、衆院議員団長なども歴任した。いわさきさんとは死別した。

  松本猛さんが執筆し、福井新聞が2018年に連載した「花と子どもの画家 いわさきちひろ」によると、前の夫と死別したちひろは疎開先から絵筆一本で生きる決意をして上京。1949年共産党の勉強会で年下の松本善明さんと運命的に出会い結婚した。ちひろは松川事件などを事実と推測を分けて説明する態度や一生お金をもうける仕事に就かないという姿勢に好感を持ったという。

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