【越山若水】1年の半分が過ぎるというので6月30日を「ハーフタイムデー」と呼ぶらしい。厳密にいうと365日の真ん中は7月2日ながら、きょうの方が区切りとしてふさわしい感じはある▼サッカーやラグビーのハーフタイムは選手の貴重な休息時間である。体力回復を図り、前半を反省して、後半の戦術を確認する。1年の半分だからといって別に連休がもらえるはずもないが、スポーツにならい、気分的に少し立ち止まってみるのもいいかもしれない▼言語学の堀田秀吾明治大教授は近著で「ぼーっとしているときの脳は平常時の15倍働いている」という米大学の研究結果を紹介している。脳は決して休んでいるのではなくエンジンのアイドリング状態に似て、脳全体に血流が行き渡る。逆に行動中は特定の所に血が集まり、かえって他にエネルギーが回らない▼風呂などでリラックスしているときに、ふとアイデアが湧くことがあるのはこれが理由である。教授お薦めのリラックス法は「星を見る」「ドリップコーヒーをいれる」「砂時計を見る」など。つまり、なんでもいいのだ▼「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とはNHKテレビのキャラクター・チコちゃんの人気の決めぜりふ。教授はこれに「ぼーっとするのも大事」と“反論”している。追い立てられていては知恵は出てこない。ゆったりする時間をちゃんと持ちたい。

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