6月補正予算案にリニューアルに向けた検討費が盛り込まれた福井県立恐竜博物館=6月26日、福井県勝山市(日本空撮・小型無人機ドローンで撮影)

 福井県の杉本達治知事は6月27日、知事就任後初めて編成した6月補正予算案を発表した。西川県政時代から懸案となっていた第2恐竜博物館構想を全面的に見直し、現在の福井県立恐竜博物館(勝山市)を増改築して機能強化を検討するための経費800万円を計上したと説明した。コンセッション方式による民間活力の導入は見送り、従来と同じ「公設公営」で事業化を進める方針。関係者によると、北陸新幹線県内開業直後の2023年度中にリニューアルオープンし、年間約140万人の集客を目指す。

 ⇒方針転換、背景に「北陸新幹線」

 杉本知事は会見で、見直しに際し「博物館を拡充し、100万人を大きく超えてお客さまを迎え入れられるよう検討、整備を行いたい」と強調した。

 県ブランド課によると、県立恐竜博物館は開館から来年で20年を迎えるため、配電設備などの大規模な修繕が必須となっている。さらに恐竜の化石発掘・研究が進み、収蔵庫がほぼいっぱいになってきたことから、新たな収蔵庫を設ける必要もある。

 こうした研究面などの課題解消を図りながら、新幹線開業を見据えて集客への魅力向上を進める上で「最低限必要なことに加え、現在の博物館をより良いものにする。新たな博物館を設ける必要はない」(県幹部)と判断。また、コンセッション方式導入には時間を要するなどの問題もあるため、公設公営のまま機能強化を進めることにした。

 リニューアルに当たっては「オールシーズン体験可能な博物館にフルモデルチェンジ」をコンセプトとする方針。増築部分に新しい収蔵庫のほか、屋内で化石発掘体験ができるスペースや、実物大の恐竜映像を流せる大規模モニターの設置などを検討し、冬の閑散期対策を目指す。

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 このほか、道の駅や周辺飲食店にパークアンドライド用のバスを巡回させて自由に乗降できるようにするなど、回遊性の向上や周辺の渋滞緩和も地元の勝山市と対策を講じる。リニューアルに伴う展示やサービスの向上に見合った観覧料の設定も議論する。

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