夏は細菌性腸炎が起きやすい季節です(イラスト・小林孝文)

 夏は、細菌性腸炎(食中毒)が起きやすい季節です。抵抗力の弱い乳幼児は特に注意が必要です。

 細菌性腸炎は、害を起こす病原性の細菌が体内に混入して増え、腸で炎症を起こすことで発症します。

 症状は下痢、嘔吐(おうと)、吐き気、腹痛、発熱。下痢の便に血液や粘液が混じります。ひどい腹痛になることも多いです。

 ■手洗いや食材加熱で予防

 病原性の細菌は、食べ物などを通じて体内に入ってきます。肉、肉の加工品、卵、生の海産魚介類、井戸水、仕出し弁当、生野菜などの管理や調理が不十分だと、付着していることがあります。

 予防手段は▽肉や魚、野菜を生のまま食べない▽十分に手洗いをする▽食材の加熱や食器洗い・消毒を徹底する-の3点です。

 ■症状が出たら必ず受診を

 治療しないと長引いて悪化することがあります。▽粘血便▽高熱▽ひどい腹痛-などの症状が出たら必ず受診してください。

 2~3日下痢が続くと脱水症状になることもあります。▽元気がない▽ぐったりしてきた▽尿や汗がでにくくなる-などは脱水のサインです。

 特に、家族で同じ症状のある場合は食中毒の可能性が高いです。中でも腸管出血性大腸菌O-157は、脳炎や腎臓や血液の障害を起こし命に関わることがあります。夏の時期に嘔吐や下痢をしたら、24時間以内に食べた物や気になることをメモし、便を持参して受診しましょう。

 細菌性腸炎に注意して食事を楽しみ、暑い夏を元気に過ごしましょう。(笠原善仁/福井県福井市・かさはら小児科院長)

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