実況見分で第3工場(手前)に入る警察官と消防署員=6月21日、福井県永平寺町松岡石舟

 福井県永平寺町松岡石舟の織物製造「豊島繊維」の工場で4遺体が見つかり、従業員4人が負傷した火災で、敷地北西側にある「第1工場」が激しく燃えていたことが6月21日、県警福井署への取材で分かった。遺体は全焼した4棟のうち、第1工場東側の「第2工場」「第3工場」に集中していた。

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 福井署によると、20代男女、50代男女の従業員と連絡が取れていない。20代女性はベトナム人の技能実習生。司法解剖を行うなどし、遺体の身元や死因を調べている。

 同署と永平寺町消防本部は同日、第1工場を中心に約30人態勢で実況見分を行った。同署によると火元は特定できていないが、第1工場のみ壁が燃え落ちていた。取材では従業員から「第1工場で溶接やボイラー修理をしていた」と聞いた住民もおり、同署などが出火当時の状況を詳しく調べている。

 敷地には工場6棟、事務所、倉庫などが並ぶ。敷地北側にある第1~第3工場(鉄筋コンクリート平屋建て)と事務所棟(同3階建て)の4棟が全焼。消防によると遺体は第2工場内で1体、東隣の第3工場内で2体、2棟の間の通路で1体が見つかった。

 当時、第1工場と第2工場の間にいた男性従業員によると、第2工場から第3工場へ逃げる際、2棟の間にある二つの密閉用のビニール製シャッターのうち一つが開かず、近くの男性がこじ開けたという。福井署は当時の状況やスプリンクラーの有無など同社の防火体制、従業員の避難経路なども調べる。

 火災は6月20日午後2時ごろ発生、約7時間15分後に鎮火した。

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