美樹先生の日本語クラスで将棋を紹介

 オーストラリアの旅もいよいよ終盤。セントスカラスティカス・カレッジへ最後の授業に向かう。

 この学校は140年の歴史があるカトリックの女子校で、校門からすでに風格が漂っている。

 長年日本語を教えている美樹アルヴェス先生がにこやかに迎えてくれ、まるでお城のように整った庭園を歩いて、レンガの美しい校舎へと向かった。

 お手伝いに来てくれた女子生徒二人はしばらくはにかんでいたが、声を掛けてみるときれいな日本語で答えてくれた。

 ここではまず、8年生(13歳くらい)の生徒24人に「どうぶつしょうぎ」を紹介する。

 日本語と英語と両方で話すから時間がかかり、授業1コマ45分はあっという間に過ぎていく。

 次の時間も8年生だが、今度は2コマ続けて90分の授業。「どうぶつしょうぎ」だけではなく、きちんと将棋の紹介をすることができた。

 カトリックの学校なので、授業の合間にお祈りの時間が入るのが印象に残った。

 休み時間に、美樹先生とたくさんお話しした。大変詳しい「観る将」で、私よりもプロ棋界についてよくご存知で驚く。

 興味さえあればウェブでいくらでも情報は得られるものなのだと、あらためて気付かされた。

 最後は9年生と10年生の合同クラス。姉妹校である和洋九段女子中学校高等学校から3人の日本人留学生が来ていた。

 その中に将棋を知っている生徒もいて、周りの子にうまくルールを説明してくれたのでとても助かった。

 これにて全ての授業、ワークショップが終了。シドニーでは合計140人ほどに「どうぶつしょうぎ」や将棋を伝えたことになる。

 ほとんどの日を着物で歩き回り、ずっと話し続けて、体力をどんどん消費したけれど、それを補って余りある充実感だった。

 最終日は観光。しゅうまさん、ひろゆきさん、高坂さんが案内してくれた。

 まずはシドニー将棋クラブが活動場所としているクイーン・ビクトリア・ビルディング(QVB)を通り、電車に乗ってサーキュラー・キーまで行く。

 観光名所であるオペラハウスの周りで撮影と取材。そしてフェリーでワトソンズベイへ。

 気持ちのいい海風。高い空。そして日本の何倍も強い日差し。

 あふれるほどの素晴らしい思い出と、これから世界へと向かうパワーを蓄えて帰路に就いた。

 そして帰国から1週間後、日本将棋連盟のオーストラリア支部が発足した。

 メルボルンとシドニーのメンバーが集まり、そしてさらにキャンベラの将棋クラブまでもがつながって、今後さらに加速しそうな勢いである。

 今は次のイベントについて企画を練っているところ。うまくいけば今年中にさらなる波を起こせるかも。

 ありがとう、オーストラリアの皆さん。また会う日まで!(北尾まどか)

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