「新栄リビング」の中上久範代表(左)らがウッドデッキの修繕費などの支援を呼び掛けている広場「新栄テラス」=福井県福井市中央1丁目

 福井県福井市のJR福井駅西口の新栄商店街にある広場「新栄テラス」(福井市中央1丁目)を、北陸新幹線県内延伸後の県外客も受け入れる憩いの場として存続させようと、地元店主らが新たな運営団体を今春立ち上げ、クラウドファンディングで修繕などの費用を募っている。店主たちは「再開発でまちが変わっていく中でも、心が落ち着く空間として残していきたい」と支援を呼び掛けている。

 新栄テラスは、福井市と福井大学が2014、15年に取り組んだ社会実験が始まりで、コイン駐車場を期間限定で広場化した。16年度から常設になり、新栄商店街振興組合の運営委員会が3年契約で市から無償貸与を受けて運営。テーブルといす、植栽などを設け、子ども向けの催しやビアガーデンの会場としても利用されてきた。

 4月に発足した新たな運営団体「新栄リビング」の代表を務めるのは、テラスに面したビルで中古アウトドア用品店を経営する中上久範さん(42)。出店先を選ぶ決め手にもなった愛着ある広場が、18年度末で終了予定となっていることを知り、地元店主以外の有志も運営に参加できる体制をつくって存続に取り組むことにした。

 クラウドファンディングを活用するのも「団体として自立して資金を集めることで継続的な運営を目指すため」(中上さん)。設置から3年たち傷みが見られるウッドデッキの修繕と、夜間も利用できるようにする照明設備の費用として、目標額を30万円に定めた。

 クラウドファンディングサイト「レディーフォー」で7月5日まで支援を募集。7、8月に複数回予定するビアガーデンイベント「新栄ビアパーク」やナイトフリーマーケットまでに修繕したい考え。支援者にはビアパークのドリンク券やテラス内のネームプレート設置などのリターン(返礼)を用意している。

 テラスは、イベント開催やブース出店の希望者に有料で貸し出している。本年度からは中央1丁目の事業者の利用料を半額とし、地元の活性化につなげる。

 新栄商店街の周辺では、23年春の北陸新幹線敦賀開業を見据えた複数の再開発計画が進んでいる。中上さんは「ここだけは、レトロな雰囲気があり、ほっとできる空間として残せるように頑張っていきたい」と話している。

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