開帳された明智光秀の座像=6月13日、福井県福井市東大味町の明智神社

 戦国武将、明智光秀の命日の6月13日、光秀を祭る福井県福井市東大味町の明智神社で法要が営まれた。2020年のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の主人公になるとあって、住民に加え県内外の光秀ファンや歴史愛好家も集まり、過去最大の約100人規模に。参列者は、開帳された光秀の座像に手を合わせ、思いをはせていた。

 美濃から逃れた光秀は、朝倉家に仕えた数年間、妻子と東大味町で暮らしたとされる。集落内の西蓮寺には柴田勝家らが発給した、地域の安全を担保する書状「安堵状」が残っていたことから、集落は一向一揆の被害を免れた。住民を気遣った光秀が、勝家らに発給させたと伝わる。

 こうしたことから住民は、光秀を「あけっつぁま」と呼んで敬慕。本能寺の変で光秀が逆臣といわれる風潮の中でも思いは変わらなかった。周囲に分からぬよう、木彫りの光秀座像(高さ約13センチ)を墨で塗りつぶしてまで光秀を慕い続け、1886年に明智神社を建てた。座像は3軒の農家が代々守り、この3軒が神社も管理してきた。1993年、集落全体で神社を守ろうと奉賛会が発足した。

 法要では、天台宗中道院(鯖江市)の西村智晃住職が読経した。参列者は光秀の生涯や功績に思いをはせ、開帳された座像をじっと眺めたり、手を合わせたりしていた。

 光秀の生誕地とされる岐阜県可児市から夫婦で訪れた男性(74)は「明智神社での法要に一度来てみたかった。西蓮寺と(光秀が住んだとされる坂井市丸岡町の)称念寺にも行きます」と話していた。

 法要を主催する奉賛会は10月13日、同神社、西蓮寺などを巡る「明智公ゆかりの里を披露する会」を開く。熊谷静夫会長(64)は「大河ドラマの影響で来場者が増えているが、背伸びせずに来場者をもてなしていきたい」と話した。

 今年の法要は、光秀と光秀の三女細川ガラシャをPRするプロジェクトに取り組む福井信用金庫の7人も準備を手伝った。同信金は8月、2人を紹介する展示会を開く。

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