小児科に開設した「こどもの頭痛外来」について説明する岩井医師=福井県福井市の福井県済生会病院

 福井県済生会病院(福井県福井市)は6月、頭痛を訴える中学生以下を対象にした「こどもの頭痛外来」を小児科内に開設した。同病院によると、小児の頭痛に特化した専門外来は福井県内で初めて。外来開設により頭痛を訴える子どもが受診しやすくする。頭痛に関する不安解消と痛みの軽減を図るほか、急性頭痛の治療だけでなく、片頭痛の予防的治療も行う。

 脳神経外科に頭痛専門医がいる同病院は2008年、頭痛専門外来を同科に開設。最近2年間でも、他科からの経由者を含め、小児科を受診した頭痛患者は延べ100人に上っているという。

 小児科主任部長の岩井和之医師(54)は「頭痛で早退したり保健室で休んだりして、学校生活に支障が出ている子どもは少なくないが、受診するのは“氷山の一角”。受験や学業のストレスを抱えながら、いつ頭痛に襲われるかという不安を抱える子どもを一人でも多く助けたい」と小児向けの専門外来を設置した。

 頭痛は、頭痛そのものが病気の「1次性頭痛」と、脳や鼻、目などの病気が原因で起きる「2次性頭痛」がある。1次性のうち頭の中の血管が広がり脈打つように痛むのが「片頭痛」だ。岩井医師によれば、まれにくも膜下出血など命にかかわる2次性頭痛のケースはあるものの、小児の頭痛の大半は片頭痛とみられるという。

 専門外来では、保護者を交えた問診で▽発症し始めた年齢▽頭痛の部位、症状▽発作の頻度―などを確認。片頭痛の症状がひどい患者には、血管を収縮させる痛み止めの薬を処方する。また、片頭痛の予防療法では3~6カ月間、神経や血管に働きかける薬を服用してもらい、症状を徐々に軽減する治療を進める。

 岩井医師は「既設の専門外来のノウハウと各診療科との連携により、安心して受診してもらえる体制が整った。しっかり診療することで、本人以外にも症状を理解してもらい、頭痛に悩む子どもの心身の苦痛を取り除きたい」と話している。

 「こどもの頭痛外来」は予約制で、毎週木曜の午前中。高校生以上は従来通り、頭痛外来(脳神経センター内)で対応する。

関連記事