「新聞版ハッカソン」で見出しやレイアウトを考える高校生たち=6月9日、福井県福井市の福井新聞社

 福井県内の高校生が取材から紙面編集までに挑戦し、紙面の出来栄えを競う「新聞版ハッカソン」第1シリーズの仕上げとなる紙面制作が6月9日、福井県福井市の福井新聞社で行われた。取材を通して執筆した原稿や写真を基に、チームで見出しを考えてレイアウト。高校生らしい自由で大胆な発想で紙面を完成させた。

 福井、越前、小浜市など8校の生徒が新聞づくりに取り組み、この日は35人が参加した。4月に取材の基本を学び、子どもの遊び場、地元の飲食店やグルメ、名所、伝統産業など身近な話題をテーマに設定。その後、県内各地を飛び回って取材活動を行い、原稿を執筆して本番を迎えた。

 紙面編集を担うメディア整理部の担当者が見出しやレイアウトのポイントを説明。サポート役の整理部記者と高校生記者とで編集会議を行い、紙面の“設計図”を描いた。

 各グループは「伝えたいこと」を明確にした上で、原稿を読み込んでキーワードを組み合わせるなどして「水が結ぶ人、食、街」「CAFE&CAKE―おいしい鯖江、発掘。」などの見出しをひねり出した。並行して写真の大きさや配置、見出しの色などのアイデアを出しながら、専用端末を使って1ページの紙面を組み上げた。締め切りの時間ぎりぎりまで、見出しの文言を議論し、原稿に誤りがないかも入念にチェックした。

 最後はグループごとに記事の出来栄えを発表した。北陸高チームは、福井の幸福度を検証するため市民100人にアンケートを実施。自然が豊かで子育て支援が充実する一方、改善点として他県へのPRの仕方を挙げ、発表では「グラフを使って視覚的に分かりやすくし、説得力を高めた」と説明した。

 ほかにも「おしゃれになるよう写真を多く使った」「思い切って紙面を斜めに区切り、読みやすくした」「見出しの文字数をそろえて統一感を出した」との発表があり、「新聞は難しいというイメージがあったが、実際に作ってみて身近に感じた」との声が挙がった。

 今回の取り組みは学校の枠を超えた協働作業。濱谷幸乃さん(若狭2年)、吉田真菜さん(金津3年)は「取材は勇気がいることで、最初は不安だったけど仲間になれた。青春してるって感じでした」と笑顔で話していた。

 新聞版ハッカソンは、福井新聞社の創刊120周年記念として、高校生と連携して多彩な企画に挑戦する「若者2・0プロジェクト」の取り組み。第2シリーズは7月15日に基礎講座を開き、8月12日に新聞を制作する。優秀作は8月28日の創刊記念日の特集面で掲載する。

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