学生店長の西村宣哉さん(右)と副店長の石橋秀俊さん=福井県福井市中央1丁目の五目亭駅前店

 飲食店経営の五目亭(本社福井県福井市新保北1丁目、五十嵐忠和社長)は、学生に店舗運営を任せる「学生店長制度」を導入した。若者の発想や感性を活用した店づくりを行うとともに、深刻な人手不足の中、人脈を生かして、社員や学生アルバイトの確保にもつなげたい考えだ。

 飲食業界は長時間労働が問題視され、就職先として若者に敬遠される傾向にあるため、業界に興味を持ってもらおうと発案した。将来「起業したい」「企業のリーダーになりたい」という学生に“学びの場”を提供する意味合いもある。店長の採用基準は「意欲重視」(五十嵐淳専務)で、飲食店でのバイト経験や資格は不要。時給制で、学生のバイトより高めに設定した。

 導入1号店は、ラーメン居酒屋の五目亭駅前店(同市中央1丁目)。ともに市内の大学に通う西村宣哉さん(21)が店長、石橋秀俊さん(22)が副店長として5月から働いている。週4日ほど出勤し、五十嵐専務の力も借りながら、接客や調理、従業員のシフト管理、食材発注など運営全般を担当。従業員の多くは学生バイトで、同じ目線で教育できるのも利点という。

 将来は自分の店を持つのが夢という西村さんは「仕入れ、販売、お金の流れなど学ぶことが多い。みんなで意見を出し合い、若者が興味を持つイベントやメニューを考えたい」と意欲的。就活中で営業職を志す石橋さんは「お客さんに喜んでもらえる気配りを学び、将来に生かしたい」と話す。

 人手不足に苦慮する中、西村さんらの紹介でバイトの確保にもつながっており、五十嵐専務は「お客さんに直接、ありがとうと言ってもらえる飲食業の魅力を若者に知ってもらい、業界のイメージアップにつなげたい」としている。

 五目亭は福井市内で「甚右衛門」「八葉」などを運営。駅前店以外でも学生店長の導入を検討している。

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