勝山市教委が2020年3月末をめどに閉鎖する方針を示した勝山市生涯学習センター=5月31日、福井県勝山市郡町3丁目

 福井県の勝山市教委が市生涯学習センター「友楽喜(ゆうらぎ)」(郡町3丁目)を来年3月末をめどに閉鎖する方針であることが分かった。市施設の統廃合を進める一環で、生涯学習拠点の機能を市民会館などに移したい考えだが、利用者は反発。白紙撤回を求め、署名活動も始めている。

 同センターは1983年3月に市勤労婦人センターとして完成した。鉄筋コンクリート造り2階建ての管理棟と鉄骨造りの体育館で構成し、延べ床面積は1015平方メートル。勝山市民総合大学の講座のほか、ヨガやコーラス、三味線など自主グループの活動が盛んで2018年度は延べ1万4千人余りが利用した。

 市教委は▽駐車場と男性トイレの不足▽内装の劣化▽利用者から市中心部での開催要望がある―などを理由に市民会館、市教育会館、ジオアリーナなどの体育館に機能を移す方針。市生涯学習センターの建物は民間活用を含めて検討し、できない場合は解体する。

 市教委生涯学習・スポーツ課の中村千鶴子課長は「センターの利用状況から、多少の調整は必要だが、機能移転は可能。既存施設の有効活用も図ることができる」と説明。市公共施設等総合管理計画に基づく方針とし、維持管理費などの削減も図りたい考え。

 市教委は4~5月、利用者に方針を説明したが、異論が噴出。自主グループ活動で利用する男性(66)は「利用者の意見を聞かずに、財政的な理由で高齢者らの生涯学習拠点の閉鎖方針を決めたのは納得できない。白紙に戻すべきだ」と強く反発する。

 自主グループの女性(64)も「高齢者が生きがいを感じる学び、交流の場なのに、閉鎖ありきの一方的な説明に憤りを感じる」と批判。「徒歩や自転車で来る人の中には、参加できなくなる人がいる。代替場所に使用上の不便や不具合がある」と指摘し、方針撤回と利用者らの意見を聞いた上での再検討を求め、署名活動を始めた。

 同管理計画には、個別施設の具体的な方針は示されておらず、決定の過程は見えにくい面もある。中村課長は「賛否両論はあるが、ご理解をいただけるよう時間をかけて説明したい」と話している。

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