レジ台の上のカメラでパンを撮影し、瞬時に識別して会計できるAI搭載のレジ=福井県福井市花堂南1丁目のポレポレ

 パン工房ポレポレ(福井県福井市花堂南1丁目)は、パンを瞬時に画像認識して会計できるAI(人工知能)搭載のレジシステムを導入した。パンを載せたトレーをレジ台に置くと、約1秒で金額が表示される仕組みで、店員はパン一つ一つの値段を記憶して入力する必要がない。顧客にとっても会計のスピードアップにつながっている。

 パン店では商品にバーコードを付けることができず、店員は数多くのパンの名前と値段を記憶する必要があり、大きな負担となっている。ポレポレには約200種類の商品があり、新規の店員が全てを覚えるには半年ほどかかっているという。

 導入したレジは、兵庫県のシステム会社「ブレイン」が開発した「ベーカリースキャン」。販売代理店の東芝テック福井営業所によると、福井県内での導入は初。約5年前に発売され、全国では約500店で使われている。

 顧客が選んだパンを載せたトレーをレジ台に置くと、上部に備えられたカメラでパンを撮影する。その画像を基に、色や形などあらかじめ登録された情報から瞬時にパンを識別し、名前と値段、合計金額がモニターに映し出される。認識できないものは赤色、候補が複数あるものは黄色の枠で示され、店員が手入力する。手入力することでAIが学習し、識別精度は増していくという。

 顧客が自分でお金を投入するセルフレジも導入。モニターに表示された金額を払っている間、店員はパンの袋詰めに集中できるようになった。現金に触れることもなくなり、衛生面も向上した。

 人手不足や働き方改革が叫ばれる中、ポレポレは省力化と顧客の利便性向上を図ろうと2台導入した。同店の女性は「パンの識別は9割以上正しくできている。お客さんにはびっくりされるけど、楽しんでもらえている。週末などは行列ができる時もあったが、混雑の緩和につながれば」と話している。

 東芝テック福井営業所によると、導入費用は1台約300万円から。

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