取り沙汰される衆参同日選日程

 夏の参院選に合わせて衆院選を行う衆参同日選の観測がくすぶり続けている。福井県内の各政党と立候補予定者は7月4日公示、21日投開票が有力視される参院選に向けて走り出しているが、同日選をにらんだ戦略は描けていない。自民党は福井2区の公認候補を巡る争いが激化する可能性があり、対する野党も福井1区の候補探しは難航が予想される。双方関係者は同日選の観測気球に警戒を強めつつ、焦りと不安を募らせている。

 「解散する理由があるだろうか。今、衆院は結構(議席を)取っているので、参院選でしっかり勝って憲法改正に向かうのも一つの方策だ」。自民党筆頭副幹事長の稲田朋美衆院議員(福井1区)は、6月1日の福井市内での講演でこのような見方を示した。

 一方、自民には同日選を望む声もある。参院選福井選挙区で再選を目指す滝波宏文氏の後援会幹部は「同日選になれば、野党は政権選択選挙の衆院選に注力するだろう。自民にしたら、参院選はその方が有利に戦える」とする。

 だが「同日選になれば、福井2区で自民公認候補を巡る争いが再燃する恐れがある」とベテラン県議は語る。2017年秋の衆院選で、山本拓氏が比例代表北陸信越ブロックから2区へのくら替えを模索し、高木毅氏と火花を散らしたからだ。

 結局、元のさやに収まって両氏は当選したが、2区に出馬した野党の斉木武志氏(現国民民主党)が比例代表で復活当選した。先のベテラン県議は「斉木氏が今度は現職で挑んでくるのに自民同士の公認争いで分裂したら、2区の議席を奪われる可能性もある」と懸念する。

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 参院選で共産党公認の山田和雄氏を統一候補にした県内野党組織は、同日選になれば衆院選も共闘で自民との対決構図をつくりたい考えだ。

 2区は現職で国民民主県連代表の斉木氏を統一候補にするのが順当な流れ。1区は立憲民主県連合が候補者探しを急いでいるものの、まだ煮詰まっていないのが現状だ。野田富久代表は焦りを隠さない。「1区の擁立は党中央の至上命題だ。(参院選で擁立できなかったため)今度こそはとの思いで必死に動いている」。だが「現段階は名前を挙げられる状況にない。鋭意努力中」と言葉少なだ。

 1区の候補者擁立について斉木氏は「野党のつぶし合いをやめるのが大前提。立民とよく協議しながら候補者の調整を進めていく」と語る。

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