人手不足に伴う働き方改革の一環で、来年の元日をはじめ定休日を増やすことになったエルパ=6月4日、福井県福井市大和田2丁目

 ショッピングセンター(SC)のエルパ(福井県福井市)を運営する協同組合福井ショッピングモールは6月4日、来年の元日をはじめ本年度の定休日を昨年度より4日間増やすと発表した。人手不足に伴う働き方改革の一環で、従業員の待遇を改善することで定着を目指す。県内商業施設の多くは元日の営業が通例で、商業関係者はエルパの決定を契機に県内でも元日休業の機運が高まる可能性もあるとしている。

 エルパでは85店舗が営業し、従業員は約500人。昨年度の定休日は年10日だった。本年度は元日、今月6日、11月、2月を新たに加え計14日間になる。元日の休業は2002年以来。ただ、隣接するアピタ福井大和田店は元日も営業する。

 同組合は同日、エルパで会見を開き、竹内邦夫理事長が「小売業界の人手不足が深刻化している。従業員の満足度を高めて、働きたいと思う人を増やしたい」と定休日を増やす狙いを説明した。各専門店からは、年次有給休暇(年休)の年5日の取得が4月から義務化されたことについて「(人手が足りない)現状では取得が難しい」との声が寄せられていたという。

 元日の休業については、福井商工会議所が昨秋に実施したアンケートで正月三が日の営業を望む声が少なかったことや、JR金沢駅と同福井駅構内の商業施設が今年の元日に休業したことなどを挙げ「全国的にこうした動きが進んでいくと考えて決定した」と話した。

 定休日の増加に伴う売り上げ減少への懸念に関しては「休日増で従業員のモチベーションが高まれば、お客さまの満足度向上や売り上げを落とさないことにつながると考えている」と述べた。実際、年間の定休日を6日から10日に増やした2015年度は、売り上げが前年比2・5%増の過去最高額を記録したという。

 小売業界に詳しい県中小企業団体中央会の芹澤利幸・企画振興課長は「過去には、あるSCで元日を休業した場合としなかった場合の正月三が日の売り上げがあまり変わらなかったというデータもある」と指摘し、「県内で元日休業が広まる可能性もあるだろう」と話している。

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