国立大学の英語の民間検定試験活用予定(5月13日時点、文部科学省調べ)

 文部科学省は5月31日、大学入学共通テストで導入される英語の民間検定試験について、国立大全82校の活用予定を公表した。福井大学など79校が何らかの形で活用するが、出願資格とするものから、共通テストでも実施する従来型マークシート試験への加点とするものまで内容は幅広かった。高校が英語力を証明することで代替できる大学もあったほか、北海道大学、東北大学、京都工芸繊維大学の3校は全学部で活用しない。

 共通テストは大学入試センター試験の後継として2020年度から始まる。検定試験がどの程度合否に影響するかは大学によって大きく異なり、受験生への丁寧な周知が求められそうだ。

 内訳は重複を含め「一定以上の成績取得を出願資格とする」40校、「成績を点数化してマーク式に加点」33校、「出願資格にした上で加点」7校、「一定以上の成績でマーク式を満点扱い」3校など。

 出願資格とする大学は、語学力の国際標準規格「CEFR(セファール)」の6段階評価で下から2番目の「A2」(英検準2級程度)を基準としたところが多く、最も低い「A1」(英検3級程度)の大学もあった。英検3級程度は、国が中学卒業時点での目安としており、幅広く受験生を受け入れたい大学側の意図があるとみられる。

 福井大は全ての学部で出願資格として活用し、A1を基準とする。国際地域学部は、C1(英検1級程度)以上の受験生は、共通テストの外国語の得点を満点とする。ほかに福井県内では、公立の福井県立大学も検定試験を活用する方針を示している。

 活用内容が未定だったり、学部ごとに異なったりする大学もあったほか、東京大学や京都大学など8校は検定試験の成績提出を必須とせず、高校が英語力の証明書を出せば出願資格を認めるとした。

 活用見送りの3校は、居住地域や家計の状況で検定試験を受ける機会が左右されることや、内容が違う複数の検定試験を同列に比べることを問題視した。筑波技術大も保健科学部は活用しない。

 国立大学協会は昨年3月、検定試験の成績を(1)出願資格判定に使用(2)大学入試センターが作成する従来型マーク式試験に加点(3)その双方―のいずれかで活用するとのガイドラインを示したが、求める学生像や英語の重視度合いの違いなどから、対応が分かれたようだ。

 公表されたのは、5月13日時点で各校が個別に発表していた内容を文科省がまとめ、補足したもので、大学の判断による変更もあり得る。

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