準備が進む、2020年東京五輪の聖火リレールートの概要発表イベントの会場=6月1日午前、東京都港区

 東京五輪・パラリンピック組織委員会は6月1日、2020年3月26日から47都道府県を巡る五輪聖火リレーのルート概要を発表した。福井県内は5月30、31日に全17市町を通過する。各市町で設定された区間内でランナーが聖火をリレーする形で、若狭湾や日本三大松原の一つ「気比の松原」(敦賀市)、曹洞宗大本山永平寺(永平寺町)、丸岡城(坂井市)など福井を代表する自然や歴史、文化スポット周辺をたどる。具体的な経路を定めた詳細ルートは年末までに決まる。

 通過する市区町村は日本全体のほぼ半分の857で、121日間で約1万人がリレーする。ルートには津波に耐えた岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」や被災後に再建された宮城県南三陸町の「南三陸さんさん商店街」などが入った。16年の熊本地震で破損し修復中の熊本城や、昨年7月の西日本豪雨からの復旧作業が続く広島県南部も通る。組織委は、リレーを行う市区町村に車、電車などで1時間以内に行ける自治体の住民数を全人口で割った「人口カバー率」は98%に上るとし、全国的な盛り上がりを強調。特別な事情があればルートを微調整する可能性もあるという。

 世界遺産では富士山(静岡県、山梨県)を望むルートや、今夏に登録が決まる見通しの大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」も入った。姫路城(兵庫県姫路市)などの名所や、1998年長野冬季五輪会場の白馬ジャンプ競技場(白馬村)などの競技施設も盛り込まれた。

 各日のリレーは午前10時ごろから午後8時ごろまで。自治体間の聖火の移動は主に車を使い、離島など遠隔地では、聖火を分火し、ある場所で火を消すと同時に違う地点で点火する「瞬間移動」も活用する。スタートは東京電力福島第1原発事故の対応拠点となった福島県楢葉町、広野町のサッカー施設「Jヴィレッジ」。7月24日の開会式で新国立競技場の聖火台に点火する。

 聖火ランナーには08年4月1日以前に生まれた人が応募できる。走りたい都道府県に何らかの縁があることが条件で、今年6月17日以降、スポンサー企業や各地の実行委員会が順次、募集を始める。1日に東京都内で開かれたイベントでは駅伝のたすきをモチーフにしたランナーのユニホームも披露された。

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