「善意の駐車代」の徴収が始まった白山平泉寺周辺観光施設の駐車場=福井県勝山市平泉寺町平泉寺

 福井県勝山市の白山平泉寺周辺観光施設にある駐車場で、指定管理者の地元会社六千坊が参拝客を対象に駐車代の徴収を始めた。環境維持協力金の名目で車1台当たり300円。現金投入箱を備えた看板を設置し、さい銭箱のように「善意の駐車代」を入れてもらう。六千坊の大久保満代表は「平泉寺白山神社の境内や周辺観光施設の維持管理などの費用に充てたい」と理解を求めている。

 管理運営する駐車場は四つで計92台分(一般車85台、大型車6台、障害者用1台)。4月29日に平泉寺白山神社の精進坂に近い二つ、5月2日には下の残り二つの駐車場に鳥居をかたどった現金投入口付きの看板を設置し、段階的に無人徴収を始めた。

 大久保代表は「徴収する人の配置や機械を設置するだけの予算がないのが現状」と説明した上で、駐車代を取ることに対する一部懸念の声にも配慮して“さい銭箱方式”を採用したという。

 ゴールデンウイーク期間中は全体で約17万円を徴収した。中には500円玉や千円札などを入れる人もいた。看板に気付かず、払わない人もいるが、大久保代表は「参拝客には、お気持ちを入れてもらえれば」と話す。

 白山平泉寺は一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)などとともに日本遺産に認定され、広域観光の相乗効果が期待されている。駐車代は、観光施設などの維持管理費に加え、活性化を図るイベント開催費にも充て、年2回の一斉清掃などで協力する地元住民に還元したい考え。今後は、盗難防止など安全管理面が課題になる。

 乗用車の駐車代徴収は六千坊の自主事業だが、市の条例でバスの駐車代を一日1回3千円と定め、7月から徴収する方針。勝山市商工観光課の担当者は「維持管理に協力している平泉寺町平泉寺区は高齢化が進んでいる。持続可能な観光地であるために駐車場代の徴収は必要」と話している。

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