大山と高浜原発、大飯原発、美浜原発

 原子力規制委員会は5月29日の定例会合で、鳥取県の大山火山が噴火した場合の火山灰がこれまでの想定よりも量が多く厚く降る恐れがあるため、福井県内の関西電力の美浜、大飯、高浜3原発について、基本設計または設計方針を変更するよう命令することを決めた。関西電力は再稼働審査のやり直しへ設置変更許可の申請が必要となる。噴火が現時点で差し迫っている状況ではないため直ちに運転停止は求めない。関西電力は申請に否定的なため、2週間以内に弁明書の提出を求める。

 国内で火山の大規模噴火が起きた場合に3原発に降ると想定される火山灰の厚さを巡り、規制委は既に終了した審査で10センチを妥当としたが、その後、新たな論文発表などがあり見直しを決定。より多量の火山灰が降っても3原発の機能が維持されるかなどを再審査で確認する。

 審査のやり直しには電力会社側からの申請が必要だが、関電は原発の運転期間中に新たに想定したような大規模噴火が起きる可能性は低いとして申請に否定的だ。

 3原発で想定される降灰を巡っては、関電がこれまでの審査で、約200キロ離れた鳥取県の大山が噴火した場合のシミュレーションなどを基に、いずれも10センチと想定。

 その後、大山からの距離がほぼ同じ京都市で、約8万年前の地層に30センチの火山灰層があるとする論文が発表され、規制委が昨年12月に関電に再調査を指示。関電が調べた結果、高浜21・9センチ、大飯19・3センチ、美浜13・5センチと新たに予測された。

 原発に想定を超す火山灰が降ると、重要設備の非常用発電機で吸気フィルターの目詰まりなどが懸念される。

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