福井県内上場企業2019年3月期連結決算

 3月末が決算期の福井県内上場企業の2019年3月期の決算が出そろった。金融機関を除いた7社全てが増収となり、4社は過去最高を更新した。一方で利益は、好調な売り上げや経営効率化によって伸ばす企業があったが、コストアップや原料相場の変動で減益となった企業もあり、明暗が分かれた。20年3月期については、コスト増や米中貿易摩擦の影響などを考慮し慎重な予想をする企業が多かった。

 セーレンは、主力の車輌資材事業で高付加価値商品が順調に推移し、売上高、経常・純利益がいずれも過去最高だった。福井コンピュータホールディングスは、国のIT導入補助金制度の効果などで引き続き好調。建築CAD事業などが伸び、売上高、各利益とも過去最高となった。

 セメントなどを扱う三谷商事と、コンクリートパイルが主力の三谷セキサンは、北陸新幹線延伸工事や東京五輪関連施設工事などを追い風に増収増益。三谷商事は企業買収を進めた効果も表れた。三谷セキサンは売上高、各利益いずれも過去最高だった。

 フクビ化学工業は、主力の建築資材などの売上高が伸び4期連続増収。利益は生産体制の効率化を進めたことで大きく伸びた。全国での新設住宅着工戸数が2年ぶりに増加した効果もあり、八木誠一郎社長は「消費税増税前の駆け込み需要が、ようやく緩やかに見られるようになってきた」と分析した。

 各利益がいずれも前期を下回ったのは2社。サカイオーベックスは繊維販売事業などが好調で2期連続の増収としたが、原材料や燃料、物流費用の高騰が常態化しており、営業・純利益は6期ぶりに減った。田中化学研究所は、EV(電気自動車)など車載用途のリチウムイオン電池向け製品の販売が大きく伸び、売上高は過去最高となった。一方で主原料のニッケルとコバルトの国際相場が大幅に下落した影響で、各損益は赤字に転落した。

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