アカミミガメ

 三方五湖の生態系や漁業へ影響を及ぼす懸念がある外来種のアカミミガメを減らそうと、三方五湖自然再生協議会は5月24日、一斉捕獲に向けたわなの設置を行った。福井県内各地で10年ほど前からアカミミガメが急増しているが、本格的対策を行うのは県内初。今後5年かけて捕獲を続けながら、効率的な捕獲方法などを探っていくとしている。

 アカミミガメは、幼体時はミドリガメと呼ばれ、縁日などで売られていた。三方五湖で1970年ごろから確認されるようになり、2008年ごろから急速に個体数が増加。エビやフナ、コイなどの卵や幼魚を食べるほか、漁具の網を破ったり、周辺の水田や梅林を荒らしたりする被害が確認されている。

 環境省は2015年、輸入規制や被害が顕著な地域で防除に取り組む方針を発表。全国各地に防除推進地域を順次設定しており、三方五湖は昨年度、県内では初めて選ばれた。

 福井県や福井県美浜、若狭両町などでつくる同協議会は昨年度、環境省からの支援を受けながらアカミミガメの分布などを調査するため、捕獲を実施。102体捕獲したうちの約7割は三方湖に生息していたことや、水辺での活動が4月から10月にかけて活発になることなどを踏まえ、19年度から5年間の防除計画を策定した。地元住民や漁協などの協力を得て湖畔や河川などにわなを設置する一斉捕獲を複数回にわたって行うほか、詳細な分布調査をして効果的な捕獲方法や持続可能な対策に向けた体制づくりを行っていく。

 この日は、同協議会の会員らで三方五湖の湖岸に、ぶつ切りにした魚を中に入れた直径約1メートルのドーム型のわな51個を設置。25日に、公募した親子連れなどの参加者17人とともにわなを回収する。

 同協議会の外来生物等対策部会事務局は「これまで協議会や地元自治体で、不定期にアカミミガメの捕獲などの対策を講じてきたが、計画的なものではなかった。5年間で対策に向けた体制を整え、日本農業遺産に認定された三方五湖地域の環境を長く保全できるよう努めていきたい」としている。

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