福井県福井市が越廼地区に設けたテレワークの推進拠点施設。日本海を一望できる=4月、福井市越前水仙の里公園内

 福井県福井市は、情報通信技術(ICT)を活用して職場以外で働くテレワークの推進拠点施設を越廼地区に設け、利用者の募集を始めた。日本海を一望できるオフィスと豊かな自然、観光資源を売りに、人口減と少子高齢化が進む越廼地区に都市部から人と仕事を呼び込み、地域活性化や移住、定住につなげたい考え。

 海辺にある市越前水仙の里公園(居倉町)内の旧レストランの2階198平方メートルを改修した。インターネット環境を無線、有線とも整え、コピーやファクスの複合機、プロジェクターも備えた。改修費は1850万円で、総務省の補助金1500万円を活用した。

 4月下旬にテレワークの体験会があり、県内外の会社役員ら8人が参加した。市まち未来創造課の担当職員が「豊かな自然の中でリフレッシュできる」「不便だからこそ、都会とは違った視点で考えられる」「近くにキャンプ場や温泉施設があり、仕事(ワーク)と休暇(バケーション)を両立する『ワーケーション』が可能」「地元住民と交流し、地域課題解決の実証研究の場にもなる」と利点をアピールした。

 参加者からは「水槽を置いたり、水仙を飾ったりと、東京のオフィスとは違う感じを出した方がいい」「この時間に仕事をして、この時間にシュノーケリングを楽しむといった、理想的な滞在パッケージを提案してみては」との意見があった。

 国内外に事務所があるインターネット関連会社の取締役の男性(44)=滋賀県=は、都市部から若い人材を呼び込む市の「未来につなぐ ふくい魅える化プロジェクト」の一環で、社員を連れて越廼地区に滞在したことがある。「都会は満員電車で通勤し、仕事をするのも大変。仕事に集中したいときに使いたい」と話していた。

 市外の法人や個人事業者らのテレワーク利用を想定し、越前海岸一帯の情報発信や産業振興に向けた活動を行う場合も利用できる。初年度は試行期間で利用は無料。問い合わせは福井市まち未来創造課=電話0776(20)5230。

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