福井地裁=福井県福井市

 進路変更して割り込みし、急ブレーキを繰り返すあおり運転を行って後続車に追突させてけがを負わせたとして、福井県福井市の男(30)が自動車運転処罰法の危険運転致傷(妨害目的)容疑で書類送検、同罪で起訴されていたことが5月17日分かった。福井地裁で同日初公判があり、被告は起訴内容を認めた。福井県警によると、同罪の妨害目的を適用してあおり運転を立件したのは初めて。検察側は懲役1年を求刑、即日結審した。

 被害者の車のドライブレコーダー映像が有力な証拠となった。

 起訴状などによると、被告は2018年8月22日夜、福井県坂井市丸岡町で軽乗用車を運転。前を走る男性=当時(21)=の車が遅いことにいら立ち、追い越して男性の車の前に割り込んだ。急ブレーキを2回踏んで自身の車に衝突させ、左肩などに17日間のけがを負わせたとされる。

 この日の公判で、ドライブレコーダーの映像が再生され、被告が割り込んだ時に被害者の車との距離が約2・5メートルだったことや、衝突後に被告が車から降りて被害者に近づく様子が公開された。

 検察側は冒頭陳述などで、被告に後ろからクラクションを鳴らされ、車間も詰められたことから、被害者は抜いてほしいと思って低速走行していたと説明した。

 この事件で運転免許取り消し5年の行政処分を受けた被告は公判で、あおり運転が社会問題になっている認識が少しはあったとし「今は、公共交通機関と自転車を使い生活していて処分の重さを感じている」と話した。判決公判は6月5日午後1時10分から。

 危険運転致傷罪は、免許停止や取り消しの前歴がない場合でも、5年以上の取り消しとなる。

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