全国から許可量の13倍を超えるごみが持ち込まれた福井県敦賀市の民間最終処分場。敦賀市の対策工事費を巡る控訴審の和解を受け、排出元団体が費用負担に応じる動きが出ている=2018年11月、敦賀市樫曲(日本空撮・小型無人機ドローンで撮影)

 全国から許可量の13倍を超えるごみが持ち込まれた福井県敦賀市樫曲の民間最終処分場の抜本対策工事費の一部を支払うよう、敦賀市が全国のごみ排出元60団体に求めている問題で、1月に岡山県3市町との訴訟が和解した後、排出元の自治体が費用負担に応じる動きが出てきている。山梨県上野原市は3月中に負担金7855万円を支払い、岐阜県高山市も負担する方向で敦賀市と協議を進めている。

 敦賀市は周辺河川への汚水漏れを防ぐ抜本対策工事を2006年度から代執行し、これまで汚水処理費なども含め約21億円を負担。うち3分の2を60団体に求めてきた。当初から費用負担に応じたのは31団体で、これまで計約2億9千万円を支払っている。

 支払いに応じなかった岡山県津山市など3市町(旧津山圏域東部衛生施設組合)との控訴審で、3市町が敦賀市に約2億円を支払う和解勧告が名古屋高裁金沢支部から出され、1月15日に和解が成立した。工事費の市負担分の3分の2について、排出元団体がごみの搬入量に応じて案分し負担する内容で、市の主張が全面的に認められた。

 これを受け市は、訴訟の結果に応じて対応を決めるとしていた全国の22団体を回り、請求している総額約4億3千万円の負担に理解を求めた。

 このうち、上野原市は1992~2000年度に処分場に約1万トンのごみを持ち込んだ。同市は3月定例市議会で、18年度一般会計補正予算案に和解内容を基に算出した負担金7855万円を計上し、可決された。同市生活環境課は「従来から裁判結果を見て対応するとしていたし、議会も元々負担に理解を示していた」と話している。

 高山市は、旧国府町など合併前の3町村が97~2000年度に約600トンのごみを処分場に搬入した。同市は3月定例市議会の常任委員会で、費用負担に応じる方向で本年度に敦賀市と協議を進める方向だと説明した。負担金は600万円程度になるとみられ、同市生活環境課は「排出者責任はあると認識はしていた。負担金の算定に法的な根拠が示されれば支払うスタンスだった」としている。

 敦賀市環境廃棄物対策課は、残る20団体に対しても「引き続き、市の訴えや和解内容に理解いただくよう、しっかりと説明していきたい」と力を込める。このほか、市は関東などの6団体に対し計約6億3400万円の支払いを求めて福井地裁に提訴、係争中となっている。

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