完成したパラグライダーの離陸場から見た福井県越前市の市街地=5月10日、同市の村国山山頂

 福井県越前市のまちづくりグループが、市街地にある市民憩いの山「村国山」の頂上にパラグライダーの離陸場を整備した。5月19日に着陸地点となるふもとの日野川河川敷でオープニングセレモニーを開き、気象条件が良ければ、まちなかの大空をパラグライダーが舞う。県内専門家は「市街地でパラグライダーが楽しめる場所は貴重。全国のファンの注目を集める場所になる」と期待を寄せている。

 まちづくりグループは、市内の若手経営者らでつくる「あそぼっさ越前市ハッピープロジェクトチーム」(あそプロ)。村国山で子どもたちに自然遊び体験を毎年提供しているあそプロメンバーに、福井県勝山市内で「ジャムスポーツパラグライダースクール」を運営する堀幸雄さん(47)=越前市=が約4年前に加わり計画は動きだした。

 パラグライダー歴28年の堀さんによると、日野川が近い村国山は川面の冷えた空気が山にぶつかって上昇気流が生まれやすく、パラグライダーに最適。飛ぶ場合は上昇気流を求めて山の近くを旋回し、すぐふもとに着陸できる河川敷があるため低い高度で民家上空を飛ぶことはなく、安全も十分に確保できるという。

 約15年前から構想を練ってきたという堀さんの「幼いころからの遊び場だった村国山から飛びたい」という熱意に、あそプロメンバーが共感。数年がかりでふもとの北日野地区や離陸場の適地の所有者から理解を得て、市にも法的な問題がないか確認した。今年2月に整備費を募るクラウドファンディングを実施し、3月から鉄パイプで離陸場を組み上げる本格整備に着手した。

 標高239メートルの山頂に完成した離陸場からは、日野川の流れや市街地が一望できる。19日午前10時から万代橋上流で行うセレモニーでは、河川敷でパラグライダー体験(保険料込み3千円)を予定。離陸場からのフライトの気象条件となる西南の風があれば、インストラクターとのタンデムフライトも割引料金の同8500円で実施する。

 あそプロの田辺嘉一郎代表理事(44)は「村国山から飛び立つパラグライダーは、まちの目玉になり得る。将来的には村国山、日野川河川敷で多彩なスポーツアクティビティのイベントを開きたい」と話している。

 パラグライダー事業は、ジャムスポーツパラグライダースクールが担当する。タンデムフライトの料金は1万800円(保険料別途)。予約、問い合わせは同スクールのホームページなど。

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