福井県警本部=福井県福井市

 福井県庁職員をかたる男らから電話があり、福井県内の90代女性が現金1100万円をだまし取られたことが5月10日、福井県警への取材で分かった。女性は、教えられた「個人番号」を他人に漏らしたとして「罰金」を請求されており、県警が特殊詐欺とみて捜査を進めている。

 県警によると、昨年12月、女性宅に県庁職員をかたる男から「あなたはボランティア会社に登録されている。登録を抹消するには別の会社に電話をして」と電話があった。

 女性が指定された電話番号に連絡したところ「個人番号」を教えられ、口外しないよう言われた上でさらに別の団体に電話するよう指示され応じた。その後、個人番号を伝えてきた会社から「番号を他人に教えることは法律違反。罰金を支払わないなら刑務所に入らなければならない」と言われ、金で解決するよう促された。

 女性は今年1月中旬に定期預金を解約し、現金500万円を指定先に送付した。その後も要求があり1月下旬に300万円を送った。さらに弁護士をかたる男からも要求され、2月上旬に300万円を送った。3月に県警に相談し被害が発覚した。

 2018年の県内の特殊詐欺被害は31件で約1億1300万円だったが、今年は4月末現在、今回の1100万円を含めて既に10件で9千万円を上回っている。特殊詐欺には計上されないが、坂井、大野両市の女性2人が電話を受けた後、自宅に来た警察官をかたる男にキャッシュカードを持ち去られ、現金計150万円を引き出された窃盗被害も発生している。

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