「花山」を担いで掛け声を響かせながら集落を歩く子どもたち=5月5日、福井県福井市栃泉町

 福井県福井市の栃泉町で5月5日、約750年の歴史がある「花山行事」が行われた。0歳児から小学6年生までの子ども35人と保護者が竹の先端にわらを巻いてツツジの花を飾り、やりに見立てた「花山」を担いで集落内を練り歩いた。今年は初めて隣の集落から子ども3人が加わり、地域で伝統行事を継承していくための結束も強めた。

 平家の落ち武者がかつての栄華を伝えるために始めたとされ、集落の子どもたちの健やかな成長や防火を願う行事として受け継がれている。少子化の影響で参加者が減少傾向にあることから、花山行事保存会は近隣の集落に初めて参加を呼び掛けた。

 登知為(とちい)神社で神事が営まれた後、白い法被と鉢巻きを身に着けた子どもたちは「はなやーま、ごーんげん(花山権現)」の掛け声を響かせながら約3キロを歩いた。神社に戻ると、花山を勢いよく地面にたたきつけて壊し、残ったわらのひもを境内にあるスギの枝に引っかけた。

 隣の深見町から妹と参加した小学5年生の児童は「楽しかった」と笑顔を見せた。父(42)は「(花山行事の)存在は知っていたが、見るのは初めて。暑くて大変だったが、子どもにとって良い経験になった」と話していた。

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