加古里子さんの写真や自画像に見入る来場者=5月2日、福井県越前市のかこさとしふるさと絵本館

 昨年亡くなった福井県越前市出身の絵本作家、加古里子さんの活動や日常を伝える写真展が、越前市のかこさとしふるさと絵本館で開かれている。5月2日は加古さんの命日に当たり、会場いっぱいの全国のファンが創作を振り返り、加古さんをしのんだ。市武生公会堂記念館で開催中の加古さんの特別展にはメッセージボードが設置され、「ありがとう」と感謝の言葉で埋め尽くされた。

 写真展は、絵本館の6周年と加古さんの命日に合わせて4月27日から開催。本などに掲載された加古さんの写真約30点と、絵本からの抜粋など自画像約15点を展示した。亡くなる1カ月前の打ち合わせ風景や、自宅で撮影した91歳の時の加古さんらしい笑顔の写真などを階段の壁を利用して並べた。

 2日が命日と知り、加古さんゆかりの“聖地”を巡ろうと2泊3日で家族と越前市を訪れた大阪府羽曳野市の女性は「実際に写真を見て感動した。聖地をすべて回って帰ります」と展示に見入っていた。東京の女性は「子ども時代に読み、自分の子どもにも読み聞かせている加古さんの絵本。どうしても来たかった」とじっくり回っていた。

 同館によると、10連休の来場者のほぼ9割が県外からで、九州からもいたという。写真展は6月30日まで。

 また、同市武生公会堂記念館で開催中の特別展「加古里子 ただ、こどもたちのために」は2日、命日に合わせて観覧料を無料にした。4月26日に会場に設置した、縦横約2メートルの加古さんへのメッセージボードは29日にはいっぱいになり、急きょ増設。来場者が、人気キャラクターのだるまちゃんやからすのパンやさんを描くなどし、加古さんへの感謝の言葉をつづっていた。同展は5月12日まで。

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