栃木県の那須御用邸内を愛犬の由莉と一緒に散策される新天皇ご一家=2018年8月25日

 天皇陛下(59)と皇后となられた雅子さま(55)は、ともに海外経験が豊富で、率直な人柄で知られる。長女愛子さま(17)と3人家族で、赤坂御用地内の住まいでは犬や猫を育て、休暇にはご一家でスキーや登山を楽しまれている。

 ⇒新天皇陛下が最初のお言葉

 ▽2人の歩み

 陛下は1960年2月23日、上皇さまと上皇后さまの長男として誕生された。名は徳仁、称号は浩宮。皇室の慣習だった乳人(めのと)ではなく、一般家庭と同じように両親の手元で育ち、「なるちゃん」とかわいがられた。

 学習院初、中、高等科を経て、学習院大文学部史学科に入学し、中世の水上交通史を学ばれた。20歳の誕生日を前に臨んだ記者会見で「青春とは」と聞かれ、「あらゆるものに挑戦し、自分の力を試す時期であり、模索する時期」と答えられた。

 卒業後は学習院大大学院へ進学された。83年から2年余り、英国オックスフォード大に留学し、中世の水運を研究された。

 英国では、寮で1人暮らしを経験。洗濯や買い物をし、パブに飲みに行くなど自由な生活を送られた。帰国後の会見では「自分の意見がきちんと言える女性がいい」と理想像を話されていた。

 皇后さまは63年12月9日、元外交官で国連大使も務めた小和田恒さんと妻優美子さんの長女として誕生された。双子の妹2人がいる。

 幼少期は父の仕事の関係で、米ニューヨークなどで過ごされた。小中学校は日本で通い、高校生で再び米国へ。ソフトボール部などに所属され、明るく活発だったという。高校卒業後に進んだハーバード大では経済学を専攻し、フランス語やドイツ語も学ばれた。さらに東京大に学士入学され、87年4月、外務省に入省。外交官としての道を歩みだされた。

 ▽夫婦として

 2人の最初の出会いは86年10月、当時の東宮御所で開かれたスペイン王女の歓迎会だった。友人を交えた交際が続いたが、皇后さまが外務省入省後にオックスフォード大に留学されるなどし、交際が途切れたこともあった。89年1月に皇太子となり、お妃(きさき)選びが本格化する中、陛下は一途に思い続けられていたという。

 プロポーズは「一生、全力でお守りします」。皇后さまは婚約後の会見で「心を打つ言葉」と振り返られた。93年6月に結婚し、2001年12月1日、愛子さまが誕生された。

 2年前に流産を経験した皇后さまは出産後の会見で「ありがとうという気持ちでいっぱい」と涙ぐまれた。

 だが、皇后さまは03年12月から「ストレスによる心身の不調」で療養生活に入られ、その後、「適応障害」と公表された。

 陛下は翌04年の会見で「自分を皇室の環境に適応させようと努力してきたが、疲れ切ってしまっている」と明かし、キャリアや人格を否定するような動きがあったとする発言をされた。当時を知る宮内庁関係者は「世継ぎのプレッシャーなどに苦しむ皇后さまを救うためだった」と振り返る。

 療養生活を続ける皇后さまだが、ここ数年は公務に臨まれ、笑顔を見せられる機会も増えている。

 ▽安らぎある家庭

 愛子さまは現在、学習院女子高等科3年で、体育祭や文化祭などにも積極的に取り組まれている。関心は「海外」へ向き、昨年夏に英国の名門イートン校のサマースクールに参加された。住まいでは犬の「由莉」と猫の「みー」「セブン」を飼われている。

 関係者によると、ご一家はそろってスポーツ好き。陛下は毎日のように御用地内をジョギングし、愛子さまは帰宅後、バドミントンやバレーボールを楽しまれている。ほぼ毎年、家族でスキー旅行に出掛け、日本山岳会に所属される登山家の陛下と一緒に、皇后さまや愛子さまが山登りをされることもある。音楽も共通の趣味で、陛下はビオラ、愛子さまはチェロを演奏される。

 昨年6月、結婚25年の銀婚式を迎え、陛下は家族への思いを文書にこうつづられた。「安らぎのある温かくて明るい家庭を築くことを心掛け、3人で日々を過ごしてまいりましたが、家族の絆と、家族がいることのありがたさを実感しています」

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