カフェを企画した堀井斉未さん。「亡くした子について話せる場があるよと伝えたい」と語る=福井県小浜市内

 流産や死産を経験した福井県小浜市内の母親が、同じ立場の母親たちと思いを打ち明ける“カフェ”を5月から毎月1回、小浜市内で開催する。一緒にいた時間はわずかでも、我が子のことは片時も忘れたことはない。「亡くした我が子のことを話せる場があるよと伝えたい。苦しみ、悲しみを抱えている人の何かの助けになれば」と参加を呼び掛けている。

 企画したのは小浜市の主婦、堀井斉未さん。2015年3月、妊娠して20週と6日で385グラムの男の子を出産したが、死産だった。顔はママ似で、足はパパ似。「また来てね」。そう優しく声を掛け、夫と抱っこし合い写真をたくさん撮った。息子を亡くしたことはつらかったが、我が子がかわいく、いとおしいという気持ちも大きかった。

 我が子のことを「いっぱい自慢したかった」。でも、できなかった。赤ちゃんの話に触れまいとする周囲の気遣いを感じて、なかなか話せなかった。「亡くした子のことを思わないように」と言う人もいて傷ついたことも。「慰めてくれているのは分かっている。(死産は)戸籍が作られず第1子とはならない。それでもやっぱりなかったことにはできない」。その後は生理になるたびに泣き、子どもを諦めようと思ったこともあった。

 そんな時、当事者でつくる任意団体「ポコズママの会」に出合った。語り合う催し「ポコズカフェ」が奈良で開かれると知って駆け付けた。「妊娠6カ月だったのになぜ死産したんだろう」。ずっと抱えてきた苦しみを参加者と分かち合った。「自分だけじゃないんだと分かったことが一番の救いだった」という。

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