感極まった表情で福井県庁を後にする西川一誠知事=4月22日

 2003年4月から4期16年にわたって福井県政運営を担ってきた西川一誠知事(74)が4月22日、4期目の任期を満了した。退任式で「きょうで初登庁から5844日目。知事の職務を全うでき、深い感慨を覚える」と振り返り、「新しい体制の下、県民の皆さんが心を一つに明るい未来を築いていくことを心から期待している」とエールを送った。記者会見を終えた後、幹部職員らの拍手に見送られ、県庁を後にした。23日には先の知事選で当選した杉本達治知事(56)が初登庁する。

 午後2時から県庁正庁で退任式に臨んだ西川知事は、本庁の課長補佐級以上約300人に「歴代知事をはじめ、先輩たちのさまざまな業績を引き継ぎながら、県勢の発展や県民一人一人の幸せのためにまい進してきた」と述べた。

 その上で「職員の皆さんには少数精鋭でいろんな仕事をやっていただいた。県民の利益を最大化するため、高い目標をお願いし、クオリティーの高い政策を実行してきた。皆さんの努力がなければ、幸福度日本一は獲得できなかった。ご尽力に感謝申し上げる」としみじみ語った。

 4期16年の主な県政の出来事として▽ふるさと納税▽福井空港拡張整備計画の断念表明と北陸新幹線など高速交通網の整備促進▽福井型18年教育▽原子力・エネルギー問題▽いちほまれ▽昨年2月の記録的な大雪▽福井国体の総合優勝と全国障害者スポーツ大会との融合―などを挙げた。

 最後にメッセージを送った。哲学者ニーチェの言葉「世界には、君以外には誰も歩むことのできない唯一の道がある。その道はどこに行き着くのか、と問うてはならない。ひたすら進め」を紹介し「これまでの成果をしっかり見つめながら、自分を信じて前進してほしい」と呼び掛けた。

 この後に行われた最後の記者会見では「大変充実した16年間だった。副知事時代を含めて25年余、地方自治一筋の人生約50年の半分を古里福井の発展のために直接尽くすことができ、大変うれしく光栄に思っている」と述べた。

 午後3時ごろ、記者会見が終わると藤田穣、山田賢一両副知事や幹部職員らが県庁出入り口付近で見送りの列をつくった。約10分後、姿を見せた西川知事は大きな拍手が鳴り響く中、感極まった表情で車に乗り込んだ。

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