公式戦デビューを飾った啓新高女子ソフトボール部員。村上監督(左)と寺川コーチが1年生10人を率いる=4月20日、福井県鯖江市の御幸公園グラウンド

 福井県福井市の啓新高校に今春、女子ソフトボール部が創部された。福井国体成年チームの選手が「国体の財産を生かし、福井のソフトを強くしたい」との思いで、監督とコーチに就任。4月20、21日に開かれた県高校選手権大会では、1年生10人が公式戦の初陣に臨み、強敵を破って準優勝を果たした。

 監督には、成年男子の主将としてチームをけん引した村上章平さん(31)=福井市=が就任。コーチには、全日本クラブ女子選手権で優勝経験があり、福井県スポーツ協会の選手兼特別強化コーチだった寺川亜美さん(27)=東京都出身=が務める。国体では成年女子のスタッフとしてチームを支えた。2人は4月から啓新高校の教員として勤務している。

 福井国体では、啓新高校単独で挑んだ少年男子が優勝を果たした。指揮官の山崎均監督が、国体を機にさらなる底上げを図ろうと女子の創部に動き、信頼を寄せる2人にラブコールを送った。「国体後の指導体制が大切。ジュニアから社会人まで、福井全体を強くしたい」と新天地での挑戦を決めたという。

 監督、コーチとも「やるからには日本一」と目標は明確だ。村上監督は「競技力向上には、誰かが動かなければならない。ジュニアを育成して成年につなげ、県全体を底上げしていく。絶対に日本一になり、福井に恩返しする」と熱い。

 寺川コーチは「福井は指導者が少なく、全国とレベルの差がある。新しい風を吹かせたい」と意欲的。監督と選手をつなぐ役割に徹する構えで「選手の力を引き出したい」と話した。

 デビュー戦となった同選手権大会では、初戦の敦賀気比戦は打線が爆発して9―0で完勝。続く準々決勝は、エース金田夢愛選手を中心とした堅い守りで、強豪の福井商業を3―1で退けた。準決勝では北陸に8―0の五回コールドで勝利。決勝では三国に敗れはしたが、2―3と接戦を演じた。

 “一期生”の10人は県外選手が6人で、監督と同じく「日本一」を目標に福井に集まった。下宿での共同生活を通して絆を強めている。村上監督は「実績もない中で啓新に来てくれた。相当な覚悟を持った子どもたち」。

 捕手で4番の日比野佑香選手=愛知県出身=は「自分たちの手で新しい歴史をつくりたい」と目を輝かせた。

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