S級選手として初めて地元のレースに出場した小森大貴選手=10日、福井県福井市の福井競輪場

 競輪選手でプロ野球独立リーグ、ルートインBCリーグの元福井ミラクルエレファンツ投手の小森貴大さん(29)が、S級選手となって初めて地元福井のバンクを疾走した。4月8~11日に福井県福井市の福井競輪場で開かれたレースに出場し、決勝に進出。決勝では結果を残せず「自分の仕事を果たせなかった」と悔しがったが「デビュー直後は負けてばかりだった。S級に上がって地元で走れてよかった」と充実感もにじませた。

 山梨県出身。2012年にエレファンツに入り1年半プレーした。「野球以外で初めて興味を持った」と競輪への転向を決意すると、トッププロとして活躍していた市田佳寿浩さん(43)に師事。16年に日本競輪学校に合格、翌17年にプロデビューを飾った。

 念願の競輪選手にはなれたが、デビュー後は苦しい時期を過ごした。それでも「回りから『辞めた方がいい』と言われながらも、自分の意志で競技転向を決めた。なかなか勝てなかったけど、諦めることは一度もなかった」。持ち前の負けん気、忍耐力で着実に成長すると、今年2月から3場所連続を飾り、A級2班からS級に特別昇格した。

 S級として2度目の今レースは初日の予選、2日目の準決勝で1着。決勝は8着に終わったが「まだまだ力不足だが、良い部分もあった」と振り返る。「地元で走ることは一つの節目。最大の目標であるG1制覇に向け、もっと頑張りたい」と気持ちを新たにした様子。市田さんは「本当にまじめで一生懸命。これからもっと大きな選手になってほしい」とエールを送った。

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