音楽教室の事業譲渡が決まり運営先が変わる「松木屋みゅうじかん」=4月10日、福井県福井市日之出5丁目

 音楽CD販売や音楽教室を手掛ける松木屋(本社福井県福井市日之出5丁目、諸治郁子社長)は6月1日付で、音楽教室を展開する開進堂楽器(本社富山県高岡市、山崎隆志社長)に音楽教室、楽器販売事業を譲渡する。開進堂楽器が4月10日、事業譲受に合意したと発表した。松木屋はCD販売からの撤退を既に発表しており、今後、清算手続きに入る。福井県民に90年以上親しまれた「松木屋」の看板が消えることになった。

 譲渡金額は非公表。松木屋の従業員54人の雇用は維持される見通し。諸治社長は「教室の受講生に占める子どもの割合が高く、少子化で市場環境が厳しい中、こうした判断に至った。長く福井で事業を続けることができ、県民の皆さまには感謝の思いでいっぱい」と述べた。

 松木屋は福井県内の福井、鯖江、坂井、勝山の4市と石川県金沢市の計11カ所で音楽教室、英語教室を展開しており、受講生は約3100人。譲渡後の県内の店舗、教室の名称は「ミュージック・パートナーズ・クラブ福井」、金沢市の教室は「MPC VanVan」に改称する。レッスン料や受講会場、講師に変更はない。松木屋は3月に教室の受講生に対し、運営会社の変更を通知していた。

 ピアノ調律や楽器メンテナンス、楽器に関する保証についても開進堂楽器が引き継ぐ。

 松木屋は1927年、レコード・楽器店として創業。レコードや音楽CD販売では福井県内トップの事業規模を誇っていたが、次第に主力のCD販売が低迷し、2008年に楽器最大手のヤマハの連結子会社となっている。4月1日、CD販売事業から5月19日付で撤退することを発表した。

 開進堂楽器は富山県と石川県で楽器・楽譜の販売、音楽・英語教室の運営を手掛けている。従業員数は100人で、教室受講生は約1万人。同社は「新たな体制で北陸地区における音楽教育を軸とする質の高いサービス実現と経営効率化を目指すべく、事業推進のスピードアップと合理化、内部統制強化に取り組んでいく」とコメントを発表した。

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