候補者の街頭演説の様子をスマートフォンで撮影する陣営スタッフ=3月28日、福井県福井市内

 2013年に解禁されたインターネット選挙運動。福井県知事選と県議選の候補者は、会員制交流サイト(SNS)などを使って日々の活動や政策の発信に懸命だ。「得票につながるかは未知数」としながら、SNSを使い分けたり、工夫を凝らしたりするなど手探りは続く。一方で、選挙カーの巡回や演説といった従来型の手法に専念する候補者も少なくない。

 ⇒福井県知事選・県議選の立候補者名鑑

 ⇒福井県知事選・県議選4月7日に開票速報

 「ジャガイモを植えるため半分に切って一輪車で運ぶ女性に応援を受ける」

 ある現職候補者が短文投稿サイト「ツイッター」でつぶやいた。女性と一緒に写った写真を添えたこの投稿に対し、複数の閲覧者から「いいね」の反応があった。

 ネット選挙は、解禁当初はホームページ(HP)やブログが主で、候補者からの一方的な情報発信が多かった。ただ、今ではフェイスブックやツイッター、写真共有アプリ「インスタグラム」といった有権者の反応が分かるSNSを使うケースが目立つ。選挙運動の一つのツールとして定着しつつある。

 別の新人候補者は、複数のSNSを使い分ける。今回は「18歳選挙権」が導入されて初めて迎える統一地方選。若者に人気があるインスタグラムで、有権者とのふれあいなど「動きのある内容」を写真や動画で発信している。固定の閲覧者が多いフェイスブックでは、個人演説会の日程といった「告知」、HPでは「政策」を載せている。陣営幹部は「スマートフォンの普及で利用者層が異なるSNSが増えた。年齢層や目的に応じた発信は必要」と狙いを語る。ネット選挙運動がどれだけ得票に結びつくかは分からないとしながらも、「選挙期間中の閲覧者は右肩上がり」と手応えを感じている。

 一方で、今でもネットに頼らない候補者は少なくない。HPを持たず、SNSもしないある現職候補者は「有権者の顔を見て、直接声を聞くことが大事」と力を込める。

 実際に有権者はどう見ているのか。既に期日前投票を済ませた福井市の女子大学生(20)は「候補者の人柄を知ろうとSNSで検索したが、SNSを頻繁に更新する人は情報が多く、身近に感じられ参考になった」と話した。ただ懐疑的な見方をする有権者も。同市の会社員男性(32)は「どこで演説したとかの活動報告ばかり。選挙の時だけアピールされても偽善者のように映る」と不満を募らせる。

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